Special Issue

DTS ITSMやDevOpsでのIT運用効率化は限界 BizDevOpsならビジネス価値はさらに向上

2024/02/15 09:00

週刊BCN 2024年02月12日vol.2002掲載


 DTSのセッションでは、ITプラットフォームサービス営業部ソリューション営業担当・担当課長の林誠氏が効率化を実現する攻めのIT運用「BizDevOps」の構築手法について講演した。

DTS
ITプラットフォーム サービス営業部
ソリューション営業担当 担当課長
林 誠氏

 IT運用を効率化するための取り組みは1990年代からさまざまなかたちで進められてきた。その中でもよく知られているのは、ITSM(ITサービス管理)とDevOps(開発者+運用者)の二つ。どちらもビジネス価値の向上を目的とし、ユーザー満足度向上、サービスの信頼性と安全性の向上、生産性の向上が得られるとされている。

 ただ、ITSMやDevOpsを使ったIT運用をしていても、部門間で「目的のずれ」や「壁」が生じたり、運用データの活用が進まなかったりすることはある。そこで、本来の目的であるビジネス価値に関わるメンバー(ビジネス部門)をDevOpsに加えた「BizDevOps」という考え方が生まれた。この考え方を、林氏は「BizDevOpsでは、ビジネス部門、開発者、運用者の協働によって、売上創出、コスト削減、支出抑制、顧客満足、リスク低減、法規制順守の六つの価値をステークホルダーに継続提供する」と説明した。

 「50年以上の運用経験を持つ当社は、BizDevOpsの実現に向けて、新たな運用スタイルへの変革を目指している」と林氏。具体的には、BizDevOpsを実現するプラットフォームベンダーであるAtlassianのシルバーソリューションパートナーとしての専門知識を生かして、コンサルティング支援、導入支援、導入後サポートなどのサービスを国内企業に提供しているという。

 Atlassianは2002年にオーストラリアで誕生したソフトウェアベンダーで、IT運用の領域向けにはAgile & DevOps(ソフトウェア開発)、ITSM(サービス運用とサポート)、Work Management(業務管理)の3カテゴリのソリューション群を提供中。DTSが最近手がけたBizDevOps導入案件では、BizDevOpsチーム用のツールとして「Jira Software(プロジェクト管理/アジャイル/スクラム)」と「Confluence(ナレッジ管理/業務効率化/レビュー)」、ITSM用のツールとしては「Jira Service Management(問い合わせ管理/ITサービス管理/DevOps)」のそれぞれが使われている。

 「当社は、Atlassian製のBizDevOpsを実現するプラットフォームと自社の運用ノウハウを組み合わせ、伴走型のBizDevOps導入支援を顧客企業に提供している」と林氏。ビジネスとIT運用を統合することによって、新たな価値創造のための一歩を踏み出すことが可能になると指摘した。
  • 1

外部リンク

DTS=https://www.dts.co.jp/