高速移動中にも無線LAN可能に

 IPv6普及・高度化推進協議会(村井純会長)は、5月27日から7月31日まで、成田空港―大船/大宮の成田エクスプレス(NEX)のグリーン車内および成田空港内で、モバイル・ブロードバンド・インターネットの実証実験を行う。

 6月にはサッカーのワールドカップ、7月にはIETF(インターネット・エンジニアリング・タスクフォース)のミーティングが横浜で開催され、海外から多数の参加者が見込まれている。これに合わせ日本の優れた次世代インターネット技術を体感してもらい、イメージアップを図るのが狙い。

 とくに注目されているのが、高速で移動する成田エクスプレスでの無線LANインターネット接続実験。

 「技術の粋を集めることで可能になった」(村井会長)という。

 成田エクスプレスの場合、列車外はFOMA網を利用、列車内に置く通信サーバーでIEEE802.11bの無線LANに変換。クライアントパソコンは無線LANカードがあればインターネットに接続できるようになる。

 成田エクスプレスは最高120-130kmの速度が出るが、「130kmくらいなら違和感なく使える。トンネル内やFOMA基地局がまばらな地域では切れることがあるが、高速移動体における200kbps以上のブロードバンド・インターネットサービスへのめどはついた」としている。

 確かに、列車内に持ち込んだパソコンで、ほとんど違和感なく使えるレベルには達していた。実験に参加したJR東日本では、「新幹線での実用化に向けて努力していく」(井上健常務)方針だ。

 実験にはNTTコミュニケーションズも参加したが、「成田エクスプレスでの実験には沿線のFOMA基地局約30局を活用した。元々ある基地局を利用したが、移動にともなう基地局の切り替え技術などにめどはついた」(沖見勝也副社長)としている。

 成田空港では、到着ロビー、出発ロビーに無線LANアクセスポイント9基を設置。「世界最先端レベルの無線LAN環境を整えた」(新東京国際空港公団事業本部情報業務部・大木和夫次長)という。

 成田空港内の壁に見えるのが無線発信用アンテナで、見通しの良い場所であればどこにいてもパソコンが使えるようになる。