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富士通ラーニングメディア 「ITスキル標準」対応の能力診断サービスを開始

2003/03/10 19:14

週刊BCN 2003年03月10日vol.981掲載

 企業向けIT研修で国内最大規模の富士通ラーニングメディア(金子武彦社長)は、経済産業省が昨年末に策定したIT技術者の能力指数「ITスキル標準」に対応した能力診断サービスを開始した。

 同サービスは、同社のサーバーにアクセスし、スキル診断したい「コンサルタント」や「プロジェクトマネジメント」など専門分野の自己評価や客観テストに回答すると、能力を7段階で測ることができる。

 技能レベルを評価する客観的な指数で、企業内でもIT技術が向上する“特効薬”として期待が高まる。同標準にもとづくサービスは業界初だという。

 技術者の診断が可能な職種は、「コンサルタント」、「アプリケーションスペシャリスト」、「プロジェクトマネジメント」、「ITスペシャリスト(システム管理)」、「ソフトウェアデベロップメント」、「ITスペシャリスト(ネットワーク)」、「ITスペシャリスト(データベース)」。経産省が同標準で分類した11種類のうち、7種類に対応している。

 診断を受ける技術者は、同社のサーバーにアクセスして専門分野の問題(約2時間)に回答する。この診断により、技術者としての知識や実務経験のノウハウを重視した実力を測ることができる。

 同社の鈴木英則・ソリューションビジネス推進部プロジェクト課長は、「企業内各社員のキャリアパス支援のツールとして、まずはこのサービスを手軽に活用してもらいたい」と話す。

 鈴木課長は、「自社のITスキル人材の課題を数量的に把握でき、企業戦略と連動した教育研修を計画することもできる」としたうえで、「今回のサービスを利用している企業には、当社の既存の教育・研修プログラムを活用した研修方法も提案・提供していく」と、診断後のバックアップ体制も整備されている。

 同サービスは2001年3月から開始した同社のIT技術者向けスキル診断「Skill Compass/ITpro」を同標準に対応したプログラムに改良した。ITproはこれまで210社4万人の顧客に利用されている。
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