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インターシステムズジャパン 主力RDBのパートナー拡充へ 医療業界を中心に販売強化

2003/10/27 19:35

週刊BCN 2003年10月27日vol.1012掲載

 データベースベンダーである米インターシステムズ(フィリップ・テリー・レーガンCEO)の日本法人として今年2月に設立されたインターシステムズジャパン(酒寄嗣俊社長)は、主力製品の次世代リレーショナルデータベース(RDB)「Cache(キャシェー)」の販売チャネルを強化するため、ハードウェア企業などのパッケージ製品との組込型販売をする「アプリケーションパートナー」の拡充を進めている。

 同社が得意とする医療業界向けにパッケージソフト製品をもつIT企業を中心に協業を進めており、すでに国内36社と契約。今年度(2003年12月期)は、4億5000万円の売り上げを見込む。「若干のマイナスはあるが順調に販売が伸びている」(佐藤比呂志・上級コンサルタントSEセールスエンジニア統括部長)という。

 キャシェーは、多次元データエンジンとアプリケーションサーバーを備えたRDB。JavaやC++など多くのオブジェクト指向プログラミング言語やDB操作用言語のSQLを使用でき、システム統合などで開発期間やウェブアプリケーション開発・変更時間の短縮が可能。医療業界ではトップシェアのRDBで、同業界を含め約10万システム(400万ユーザー)が稼働している。

 昨年までは、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)と日本ダイナシステムが同製品の総販売代理店として約1000システムを販売していた。

 日本法人の設置で、すでに両社以外にも販売チャネルが拡大している。これまでに、図書館情報システムをもつ丸善や健康保険組合向けパッケージを販売するNTTデータ、大学病院にシステム導入の実績がある住友電工システムズなど36社と「アプリケーションパートナー」契約を締結した。

 来年度以降は、これに加え、システムインテグレータによる販売を行う「ソリューションパートナー」を拡充するほか、大手企業の情報システム子会社向けに直販を進め、医療だけでなく、情報通信や流通、製造業界向け販売を強化する考えだ。

 また、同社では来年半ばまでに、認証システムなどセキュリティやLinux環境に対応したキャシェーの新版をリリースする意向だ。
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