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クオリティ 海外でソフト販売開始へ、IT資産管理ソフトを中心に 米中韓の3か国で10月から

2004/01/12 20:19

週刊BCN 2004年01月12日vol.1022掲載

 IT資産管理ソフトが主力製品のクオリティ(浦聖治社長)は、海外でのソフト販売に乗り出す。クオリティは米国、韓国、中国の3か国に子会社を設立しているが、これまでは開発や市場動向調査拠点としての機能しかなかった。海外子会社設立当初から、将来的には販売拠点としていくことを視野に入れており、今年10月をめどに米中韓の3か国で販売を始める方針を固めた。

 クオリティは、市場調査を目的に、1996年4月に米カリフォルニア州に子会社を設立したのを手始めに海外進出を本格化。その後、02年10月には中国・上海市、03年1月に韓国・ソウル市、さらに03年7月には米ワシントン州に相次いで子会社を設立した。また、日本国内では、和歌山県白浜町に製品の検証機関の機能を持った子会社を設立するなど、精力的に拠点を設立してきた。

 クオリティは、“世界に通用する企業を創る”を企業方針として掲げており、浦社長は、「全世界をマーケットと考えている。逆に世界を見据えた製品開発、経営でなければ勝ち残って行けない」と強調する。これまでは、海外の子会社を市場動向調査やソフト開発、サポート拠点として活用してきたが、今年10月をめどに同社の主力製品であるIT資産管理ソフト「QND Plus(キューエヌディプラス」を中心に販売活動を始める計画だ。

 「良質な製品であれば海外でも受け入れられると確信している。これまでも開発や市場調査だけでなく販売に関しても準備を進めてきており、ほぼ体制は固まりつつある」(浦社長)とし、各国での販売展開に踏み切る。10月までに、各国の地場企業とのアライアンス体制や具体的な販売体制などを詰めていくという。人員に関しては、日本法人だけでは約80人体制だが、海外子会社を含めると約150人に拡充した。海外での販売は、当面は3か国にとどまるが、「今後も他の国での販売も積極的に行っていく」(浦社長)としており、新たな海外拠点の設立など、グローバル展開に拍車をかけていく。
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