メーカーのサポート業務などを受託するシー・シー・ダブル(CCW、金成葉子社長)はこのほど、コールセンター業務の国際品質保証規格「COPC(カスタマーオペレーションズパフォーマンスセンター)-2000規格」の認証を取得した。管理職を含めたスタッフ常駐の「インハウス」形式で同認証取得は世界初という。同規格はサービス、コスト、クオリティの観点でサポート業務の品質を数値化し、業務を改善・向上させる。同認証取得を機にCCWは今年度(2005年11月期)、同規格のノウハウを生かして、コールセンター業務以外にも企業システムの保守・運用サポート業務の受託を拡大し、売上高で前年度比30%増を目指す方針だ。

 CCWが「COPC-2000規格」の認証を取得したのは、富士通パソコン「FMVシリーズ」のユーザーをサポートする富士通Azbyテクニカルセンターの一部受託業務。同規格は、コールセンター業務の運営を審査基準の各種指標に基づき数値管理して検証した上で、マネジメントプロセスを見直し随時業務を改善、顧客満足度(CS)と収益性を向上させることを目的としている。CCWはこの改善ノウハウを生かし、コールセンター業務を含めこれ以外にも、同社のメーカー向けテクニカルサポートや企業システムの保守・運用サポートなどの受託を増やす計画。

 CCWはこのほど、「COPC-2000登録コーディネーター」の有資格者を養成する「人材ネットワーク」という新プロジェクトを開始した。すでに同社社員7人が同資格を取得し、数社の企業システムの保守・運用サポートを同規格に基づきインハウスで業務改善を進めている。金成社長は、「今後は有資格者を順次養成し、システム開発から保守・運用サポートまで一括して受託する体制を拡充する。企業システムの保守・運用サポート業務をインハウスで獲得する活動を強化していく」と、大企業や中堅企業を対象に受託を拡大する。

 同規格は、米国経営品質賞(マルコム・ボルドリッジ賞)の基準を基に、COPC社(ニューヨーク州)がコールセンター業務に特化して96年に策定した国際品質保証規格。04年8月現在、世界の取得数は47件。国内では、コンサルティング会社のプロシード(西野弘社長)が同規格の唯一の審査機関として活動している。これまでに、CCWを含め、イーアクセスやソニーマーケティング、NECフィールディングなどの9件が認証取得している。

 ここにきて、保守・運用サポートベンダーの間では、業務の定性的なCS向上を図る上で、同規格の認証取得が関心を呼んでいる。プロシードによれば、04年9月現在で認証申請中のベンダーが数社あるという。CCWの金成社長は、「保守・運用サポートの“商品価値”を国際レベルに上げるため、国内でも同規格の普及は加速する。その上で、同規格の認証取得を先行できた当社は有利だ」と、自信を見せる。CCWは業績を公表していないが、今年度は同規格の効果で、前年度に比べ30%以上の売上増を見込んでいる。

●COPC-2000規格
インハウスでの取得進む


プロシード 西野弘社長

 英国の政府機関「OGC」が策定したシステムの運用管理ガイドラインとして「ITIL(ITインフラストラクチャ・ライブラリ)」がある。ITILは日々の運用手法を記述する「サービスサポート」(6項目)と中長期的な管理手法を記述する「サービスデリバリー」(5項目)で構成されている。

 この項目のうち、ヘルプデスクを発展させた「サービスデスク」を深く掘り下げたのが「COPC-2000規格」といえる。ITILのサービスデスクと同様に継続的な改善モデルである点は共通している。

 COPC-2000規格はこれまで、アウトソーシング形式のコールセンター業務を受託する独立系ベンダーが取得してきた。だが、最近ではソニーやNECのグループ会社などのインハウスでの取得が目立つ。発注する企業にとっては、コールセンターは顧客の接点として最も重要視すべき窓口で、本来これをインハウスでやるべきで、この傾向が今後強まりそうだ。