日立製作所(庄山悦彦社長)は、IP電話を中核とした通信と情報の融合システム「コミュニマックス」と基幹業務システムとの連携を進める。コミュニマックス関連事業では、PBX(構内交換機)のIP化需要などに支えられ、今年度(2005年3月期)売上目標1000億円をほぼ達成する見込みだ。来年度以降、社内外のERP(統合基幹業務システム)製品などとの連携を強化することで06年度(07年3月期)は1500億円の売り上げを目指す。

 コミュニマックスは、すでにグループウェアなど情報系システムとの連携は実現しているものの、通信と情報の融合を推進していくには「基幹系の業務システムとの連携が必要」(木原史朗・日立製作所ネットワークソリューション事業部ネットワークシステム本部CommuniMaxセンタ担当部長)と、基幹系システムとの連携強化を進める。

 日立本体が開発しているERPパッケージ「ジェムプラネット」や金融機関向けアプリケーションフレームワーク「フレイア」との連携に加えて、日立のグループ企業が開発しているERP製品との連携も視野に入れる。他にも有力ISV(独立系ソフトウェアベンダー)との交渉にも着手しているという。基幹業務システムとの連携の詳細は来年度に向けて詰めの作業を進める。

 工場や倉庫、病院などの現場で使うPHSや無線LANに接続するPDA(携帯情報端末)のシステムなど、基幹系システムに近い部分のIP化事例は「すでに始まっている」(秋葉俊夫・日立製作所ネットワークソリューション事業部ネットワークシステム本部CommuniMaxセンタ主任技師)としており、IP電話をはじめとする「通信系システム」と情報系、基幹系の「コンピュータ系システム」とが急速に融合が進んでいる。

 日立では、顧客のさまざまな需要に応えるため、グループ内外のベンダーが開発した業務アプリケーションとコミュニマックスとの連携を積極的に進めていく方針。コミュニマックスと連携して動作する業務アプリケーションは、日立製作所およびビジネスパートナーの販売チャネルを駆使した「拡販が期待できる」(木原担当部長)と話す。活性化しているIP電話市場で品揃えの拡充がコミュニマックスのシェア拡大に結びつくと考える。

 06年度のコミュニマックス関連の売上目標1500億円のうち、日立製作所による直販のみならず、ビジネスパートナーを経由した販売チャネルの拡大に努める。