【ソウル発】韓国最大の通信事業者であるSKテレコムはこのほど、グローバル市場進出拡大と競争力強化のため、端末製造子会社であるSKテレテック株の保有比率89.1%のうち60%にあたる454万2000株と経営権をペンタックに売却した。携帯電話の共同研究開発はもちろん、米国、中国など海外市場進出協力など主要事業全般にわたり戦略的提携を結ぶことも明らかにした。ペンタックはSKテレテックの「SKY」ブランドをそのまま使用し、社員も全員引き継いだ。

 SKテレテックは年間6000億ウォン(約640億円)以上の売上高を誇る優良企業で、そのブランド「SKY」もハイエンド高価格端末の代名詞になっている。今まで低価格端末に集中してきたペンタックは、今回の買収で相乗効果を狙っている。

 SKテレコムのSKテレテック持ち株比率は29.1%で、第2位の株主になる。持ち株比率が30%以下になるため特殊関係も解消され、寡占防止のため年間120万台と生産規制されていたSKテレコムは規制対象外となり、三星電子との競合関係にも変化が出そうだ。ペンタックは韓国シェア1位の通信事業者と手を結ぶことで、韓国内端末製造1位も夢ではないウィン-ウィン戦略というわけだ。

 3000億ウォン(1株当り6万6050ウォン)に達する売却代金は5月末までに全額現金で支払われる。韓国の通信業界では、この提携は世界携帯電話市場で韓国企業の国際競争力を高めるきっかけになると評価されており、2位のLG電子にとっては脅威となりそうだ。今年第1四半期(2005年1-3月)の韓国端末市場シェアは三星電子が47.7%で不動の1位。LG電子が18.5%で2位だが、ペンタックの14.1%とSKテレテックの6.3%を合わせると20.4%でLG電子を抑えて2位に躍り出ることになる。

 ペンタックは今までLG電子を倒し2位になるため攻撃的なマーケティングを繰り広げていたが、SKテレテック買収とSKテレコムとの提携により絶好のチャンスを手に入れた。

 両社は今年上期中にもSKテレテックの経営権譲渡を完了し、戦略的提携のための具体的な共同戦略を樹立する。主な内容は、①戦略端末共同開発(R&D)、②製品供給協力、③海外市場開拓および拡大共同推進、両社の既存取引先の最大限の尊重──などと伝えられている。これによりペンタックは世界端末市場5位を目標としている。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)