【ソウル発】韓国・情報通信部はこのほど、IT人材の専門知識強化と産業界適応能力向上のため、IT企業、大学、工学教育認証院および学会などが参加する「IT人材政策協議会」を発足、運営すると発表した。IT人材政策協議会は産学協力プログラムによる人材発掘・運営、工学教育認証と工学教育認証人材優先採用の推進など、産学協力の活性化について論議することになる。

 IT人材政策協議会は人材の専門知識強化と産業界適応能力向上のため、モデルになる先輩との親密な関係から自己発展できる「メントリング」制度の導入について検討している。

 今回、導入を検討するITメントリングは、プロジェクト経験があるメント(指導者、助言者)が課題となる事業を韓国情報通信研究振興院のウェブサイトに登録すると、大学教授がメンティ(支援対象者)グループをつくり、学生らはメントの指導を受けながら課題を遂行する制度だ。

 メントリング制度は、いくつかの海外の教育機関が採用している。例えば、スウェーデン王立工科大は、実習中心の授業のため、エリクソン、マイクロソフト、ノキアなどの企業に勤める専門家をメントに指定し、新入生を教育させている。

 情報通信部は、昨年85件のITメントリング課題を試験的に行った。その結果、学生らの反応も良く、育成した人材の78%が就業(IT関連学科平均57%)するなどその成果が大きかったため、2010年までIT関連学科の学生20%にメントリング教育をさせる計画だ。

 今年は120人が「ITメント」に選定され、3000人以上のメンティが参加して、250余りの課題を行うようになる。またメントリング課題の成果物は今年末に展示会を開催し、企業などに公開する。メントリングに参加した企業は政府の財政支援事業に参加する際優待され、学生は就業活動支援、優秀参加者表彰などの特典がある。

 情報通信部はこの他にも「ITスキルフレームワーク」を開発し、IT人材の国家間相互交流に備え人材供給と再教育などで活用する計画だ。「ITスキルフレームワーク」は、専門分野別職能レベルと補職移動経路を提供する標準指針書で、英米や日本のITスキル標準など先進国での職務能力標準と同様の基準。IT人材政策協議会は今後ともIT専攻教育改善、工学教育拡散などのため持続的に活動する計画だ。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)