【ソウル発】書類の偽・変造の可能性があるため暫定的に中断していた電子政府のインターネット申請書類発給サービスが、11月10日から再開した。行政自治部、最高検察庁、国税庁、最高裁判所など4つの機関のなかで、最高裁判所を除く3つの機関で住民登録、抄本などを含む76種類の申請書類が対象。サービス中断措置が下されてから約1か月半ぶりの再開となる。最高裁判所の場合、3つの機関と内部意思決定手続きが違うため、今後改めて日程を調整しサービスを再開する計画だ。

 行政自治部関係者は「問題になったセキュリティシステム強化のためにシステムとPC間送信区域、申請人PC区域、プリント印刷区域など申請書類を発給し、プリントする全過程に対するセキュリティ技術を補強した」と明らかにした。

 システムセキュリティを強化してもユーザーのPCとプリントを利用した偽・変造の可能性は相変らず残っている状態だ。これに対処するため政府は、申請書類を扱う官庁にインターネット発給申請書類の内容が偽・変造されていないか発給番号を利用して電子で政府サイトから確認する手続きを経るなど、事後確認を強化するようにした。また偽・変造方法を公開したり、偽・変造された書類を流布したりする行為を処罰できるように、これに関わる条項を電子政府法に新設する。そのほか事故発生の際、その対応を統括する「電子政府セキュリティ委員会」を設置し、電子政府本部にも「電子政府セキュリティチーム」を別途新設する計画である。

 長期的には申請書類発給自体を減らし、事故の可能性を根本的に封鎖する方針。各機関の行政情報の共有を通じて、申請人が書類を直接提出しなくてもDB共有で内容を確認し申請を処理できるようにする。行政自治部のキムナムソク電子政府本部長は「現在発給されている申請書類の数量は年間約4億4千万通に達する。行政情報を共有し、2008年からはこの数量を現在の3分の1にまで減らす」との方針を明らかにした。

 これに関してIT業界が関心を示しているのは、政府のセキュリティ関連投資。政府はこれから電子政府事業でのセキュリティ部門に対する投資割合を大幅に増加させる意向で、高いレベルのセキュリティが要求される電子政府事業にセキュリティコンサルティングを受けるように義務づける。電子政府事業入札では、セキュリティ業者とコンソーシアムを組んで参加した場合は加点を与える計画だ。これによりセキュリティ関連企業の価値が上昇する見込み。

 これとともに、来年の電子政府事業では偽・変造の際、発給機関がこれを感知できるシステム、専用ビューアによる暗号化機能など、新しいセキュリティ関連技術を取り入れる。
(趙章恩=チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)