日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会(JPSA、淺田隆治会長=ウッドランド会長)は、中堅・中小ソフトウェアベンダー向け製品開発支援制度「ソフトウェア開発支援プログラム」の応募企業の受け付けを開始した。大手ベンダーがスポンサーとなり、各ベンダーそれぞれが支援企業を選定し、開発ソフト・ツールの提供、トレーニングサポート、コンサルティングサポート、連携システム開発支援、組み込み支援、技術支援などを無償提供する制度で、今年度で3回目となる。このほど東京都内で開いた説明会には中堅・中小ソフトベンダーを中心に約65人が参加した。

 今回、スポンサー企業としてプログラムに参加するのは、ウッドランド、オービックビジネスコンサルタント(OBC)、大塚商会、グレープシティ、コンピュータ・アソシエイツ(CA)、シスコシステムズ、トレンドマイクロ、フォトロン、マイクロソフトの9社。このうちシスコは今回が初参加となる。

 スポンサー各社はそれぞれに支援メニューを用意し、応募企業を募集する。応募受け付けは12月9日までで、書類選考を行ったうえで2006年1月12-13日にヒヤリング審査を実施。最終結果は、2月上旬から中旬にかけて通知される。支援を受けられる企業はJPSAの正会員・準会員が対象。非JPSA会員の場合、支援決定内定後約3か月以内に入会手続きを行うことで支援資格を得ることができる。

 支援メニューは、例えばマイクロソフトの場合、①パッケージアプリケーションの開発環境提供プログラム「Microsoft Empower for ISV Initiative」の無償供与、②訪問技術サポート、③海外研修などへの無料招待、④マーケティング活動支援――で構成。これにより応募企業との間に協業関係を築き、「.NET」を中心とした新しいアーキテクチャの製品開発などを促すと同時に、「日本のITソフト産業を盛り上げる」(熊野和久・公共インダストリー統括本部プログラム推進部部長)ことを狙う。

 マイクロソフトでは、すでに過去2回で計23社に対し支援を実施しており、今回も5-7社に対して支援を行う方針。前回の応募で同社の支援対象企業に選ばれたヴィバークの大家正巳代表取締役は「ソフト開発コストの削減や取引先からの信用度向上につながった。それ以上に大きかったのは、米マイクロソフト本社などを訪問する海外研修ツアーに参加できたこと。貴重な経験ができ、その後の事業観に大きな影響を受けた」と語る。

 また、今回が初参加となるシスコシステムズでは、ネットワーク端末のセキュリティレベルを既存のネット機器で確保するためのパートナープログラム「NACパートナープログラム」を通じた支援を行う。「通常は公開していないソフト開発キットを無償提供することで、我々ですら気付いていない分野のマーケットアウェアネス(気付き)に活用してもらいたい」(櫻井豊・アライアンス&テクノロジービジネス開発担当本部長)としている。

 一方、オービックビジネスコンサルタント(OBC)は、「当社の奉行シリーズと連動することで最終的に顧客に満足してもらえる製品を市場に広め、双方にとってWin-Winの形をつくっていきたい」(日野和麻呂・開発本部OBSLグループグループリーダー課長)とし、3-5社への支援を予定している。教育支援として、通常は合計で12万円かかるトレーニングプログラム(3コース)を、1社あたり5人まで無料で受講できる制度も設けている。

 大塚商会は、パッケージソフトの開発・販売などを手がける子会社、OSKを通じて支援を実施する。大塚商会の情報系・基幹系パッケージとの連携システムの開発を支援対象とし、3-4社を予定する。OSKの前川健一・R&D本部部長は「大塚商会は約65万社の顧客を抱える。これら企業にワンストップソリューションを提供することが仕事だが、すべてを(大塚商会1社で)カバーすることは難しい」とし、支援プログラムを通じてソリューションの幅を広げていきたい考えだ。