オートデスク(志賀徹也社長)は「オートCAD2007」を発売し、CADソフトの販売を強化した。同製品は、デザインの前段階に商品やサービスの概念設計を行う「コンセプトデザイン」を描ける機能を搭載。プレゼンテーションとしてクライアントなどに説明できるようにした。デザインを行う編集者なども新規ユーザーとして開拓する体制を整え、CADソフトの販売で年率30%の成長を確保する。

 「オートCAD2007」に新しく搭載した「ダッシュボード」はマウス操作だけで、アイデア段階のデザインを2Dや3Dで簡単に描けるツール。新しいコンセプトとして同社のCADソフトに取り入れた。

 この機能により、通常は紙と鉛筆などでスケッチするコンセプトデザインをデータ化でき、そのデザインデータをそのまま図面の作成時に反映できるようにした。

 清水卓宏・プラットフォームテクノロジー本部インダストリーマーケティングマネージャーは、「設計のアイデアをクライアントに説明するのは難しい。そのため、建設業界では1つの案件でコンペになった場合、模型などを使って説明するケースが多いが、模型の制作には多大なコストや時間を必要とする。建設会社にとっては、設計士が頭の中で描くデザインを営業用のプレゼンテーションでも使えるようになれば、案件を受注しやすくなるはず。今回の製品投入で、こうした企業の悩みを解決できる」としている。

 ほかには、図面をブラウザベースで閲覧できるファイル形式「DWF」で元のデータを消去せずに上書きできる「DWFアンダーレイ」機能や、図面をPDF形式でも出力できるようにした。 英語や日本語に加え中国語や韓国語など複数言語に対応している。

 CADソフトを活用するユーザーは、建設業や製造業などの設計士が中心だったが、今回の製品を市場に投入したことで、「建設業や製造業など既存ユーザーの買い替えを促進することに加え、デザイン事務所や建築関連の教育機関などの新規顧客を開拓できる」としている。

 また、「設計士を目指す学生の購入が増えるのではないか」とみている。CADソフトの店頭販売は、前年割れの不振が続いているが、CADソフトの用途を広げることで、個人向けCADソフト市場の拡大につながる可能性もある。