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韓国情報通信部 デジタル放送対応に本腰入れる

2006/03/13 12:57

週刊BCN 2006年03月13日vol.1129掲載

 【ソウル発】韓国情報通信部はアナログ放送の終了日を法制化し、デジタル放送の受信装置をTVに内蔵することを義務化することにした。

 韓国でデジタル放送が始まって5年、全世帯の92%がデジタルTVを視聴できる環境になった。だが、デジタルTV普及率は2005年末でまだ309万台、18%にすぎない。このままでは情報通信部が目標とする2010年にデジタルTV100%普及の達成には届かず、52%にしか普及しない。

 今年から修正された国家IT戦略U─IT839でも強調されているデジタルTVだが、日本やアメリカに比べデジタル化が遅れているため、多様な政策が必要とされている。デジタルTVの普及率は98年デジタル放送を始めたアメリカは66%、イギリスは57%に達している。

 日本の場合は2010年、イギリスは08年から4年間、段階的にアナログ放送を中断する。アメリカもアナログ放送の終了日を具体的に明記するデジタル転換法を推進しているが、韓国はまだアナログ放送の終了ははっきり決まっていない。

 情報通信部はまず30インチ以上のTVに地上波デジタル放送チューナー内蔵を義務化し、段階的に中小型TVにも適用する。業界の意見を募ってアナログ放送終了日を法制化し、アナログTVに放送中断日を知らせるシール付着を義務化することにした。

 情報通信部はこのような内容を盛り込んだ「デジタル放送活性化のための特別法」を9月、定期国会に提出する計画だ。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)
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