ブログ技術などを提供する米シックス・アパートの日本法人(関信浩社長)は、日本国内で「ビジネスブログ」を拡大する。企業向けの管理機能を強化した新ブログ構築ソフトウェア「Movable Type Enterprise(ムーバブル・タイプ・エンタープライズ)日本語版」を、このほど発売。新ソフトは、企業のブログ利用が急拡大する日本市場を対象に同社の日本法人が主導して開発し、海外に先行して投入した。これまで広く利用されていた同社のブログ構築ソフト「Movable Type」に比べ、制作工数やコストを10分の1に短縮できる。新ソフト発売を機に、自社製品と組み合わせて新ソフトを拡販するSIerやウェブ構築会社などのパートナーを2倍に増やし、年間100社以上の導入を目指す。

 従来の「Movable Type」は、ウェブサイトの更新や管理を容易にするCMS(コンテンツ管理システム)ツールや、メール管理が煩雑なグループウェアで実現できないコミュニケーション機能として、企業に導入が進んでいる。すでに、カシオ計算機や日産自動車など大手企業などが「Movable Type」を導入している。今回の新製品では「企業のブログ利用をさらに加速させる」(平田大治・技術担当執行役員)ことを狙って、システム管理や導入の容易さを実現した。

 大規模な人数の運用を前提に管理機能を強化したほか、部門や全社でポータルを構築する機能を拡張したり、投稿時にユーザーが各記事のジャンルをタグとして設定できる点などを追加した。

 また、既存システムとの連携を強化するため、LDAP(ディレクトリデータベースにアクセスするためのプロトコル)を使った認証を可能にしたほか、ブログデータを格納するためにデータベース「オラクル10g」にも対応。CSVファイルから投稿者(アカウント)を一括登録することもできる。

 平田執行役員は「企業の情報システムの管理部門やパートナーがカスタマイズ導入しやすいように機能を強化した」と話す。価格は、ライセンスパック(1サーバー/1ユーザー)で50万円(税別)だが、「SIerなどが利潤を得やすい価格」で、自社製品と組み合わせて拡販するSIerやウェブ構築会社などに配慮したという。

 新ソフトの販売は、直販に加え、パートナー制度「PRONET(プロネット)」に加盟する約100社のパートナーなどを通じて行う。これにより、1年以内にパートナーを現在の2倍に増やす計画だ。マイクロソフトの次期OS「Vista」やアドビシステムズの新製品などにブログ機能が搭載されており、ブログの企業利用は今後拡大しそうだ。