BIOSメーカー最大手のフェニックステクノロジーズ(松島努社長)は、デバイス認証ソフト「Trust Connector(トラスト コネクター)」などセキュリティ・リカバリソフトの販売代理店を、現在の11社から100社まで増やす。そのうえで、今秋に新たな代理店支援制度を立ち上げる。昨年、代理店制度を新設し間接販売を本格的に始めたが、需要が予想以上に大きいため、販路を大幅に拡大することにした。同社の事業部門のなかで、もっとも成長しているセキュリティ・リカバリソフト販売ビジネスをさらに加速させる。

 セキュリティおよびリカバリソフトの販売は、前年比2倍以上で伸びているという。BIOSメーカー最大手で、「日本では90%以上のシェア」(松島社長)を持つが、シェアが高いだけにBIOSの開発・販売事業のみでは「今後の飛躍的な成長は望めない」との判断から、セキュリティやリカバリソフトの販売を拡大させる。

 同分野での主軸商品は「トラストコネクター」で、同社のBIOS技術を生かしBIOSレベルでネットワークに接続するデバイスを認証する。IDやパスワードが正しくても、許可されているパソコンからの入力でなければ、社内ネットワークや特定データにアクセスすることができない。

 ID・パスワード、IPアドレスによる認証は、アクセスするための情報を悪意のある第三者に入手されてしまった場合、容易にアクセスできてしまうが、デバイス認証は機器自体を認証するため、その心配がない。デバイスの認証を行う場合は、BIOSレベルで認証するしか方法はなく、OSの上で動くアプリケーションソフトでは不可能。このことがトラストコネクターの強みとなっている。このほか、同社ではセキュリティ・リカバリソフト群を5種類以上揃えている。

 同社のセキュリティ関連製品を販売しているのは、NTTデータや東芝ソリューション、ネットワールドなど現在11社の「国内セキュリティアプリケーションパートナー」だが、予想を上回る需要があると判断して、販売体制の拡充を決めた。今秋をめどに、企業向けに暗号化機能やアクセス制御機能などを組み込んだセキュリティシステムを提供しているSIerを主な代理店として募り、100社で代理店網を再構築することにした。

 代理店の拡大にめどがついた段階で、代理店支援体制も新たに再編する。現在の11社を含め、「代理店を1次店や2次、3次店など数階層に分けて組織することも検討している」という。代理店拡充にあわせ、社内組織体制も拡充する。代理店への技術サポートや営業支援を行う担当者を5人増やす計画だ。