デル(ジム・メリット社長)は、国内市場に同社初となる単機能の業務用A4カラーレーザープリンタを投入した。同社は昨年10月にモノクロのA4カラーレーザーを発売しているが、「A4市場が成熟し、カラー化率も高まっている」(林尚之・日本・アジア太平洋地域マーケティング本部プロダクトマネージャ)と、SOHOや中小・大企業の部門向けなどに拡販を活発化する。新機種は、価格が8万円台で、印刷速度などの性能が同レベルの競合他社製品に比べ、半額程度。同社では「価格競争を促し、A4カラー市場を成熟させる」(同)ことを狙っている。

 今回のA4レーザープリンタは「Dellカラーレーザープリンタ3110cn」で、1分間にモノクロ30枚、カラー17枚の印刷速度をもつ。筐体は、高さ400mm×幅485mm×奥行き470mmで省スペース。ワイヤレスLANやネットワーク機能に接続できる。

 価格は8万9800円。競合他社で販売している同等レベルの製品は、14-25万円程度するのに対し、価格優位性がある。販売はウェブ直販「オンライン・ストア」とSOHO向けの直販部隊で行う。間接販売はしないことから、トナー残量を自動監視する「Dell Toner Management System(DTMS)」が搭載されている。「トナーなどサプライを供給する販社がないため、DTMSがトナー残量をパソコンに伝え、ウェブから自動的に発注することができる」(林マネージャ)という特徴をもつ。

 昨年10月には、A4モノクロレーザープリンタ2機種と、ネットワーク機能を搭載する「Dellレーザープリンタ1710n」および非搭載の「同1710」を発売している。ウェブ直販でパソコンやサーバーなどを購入した顧客リストを基に、「電話を掛けるなどアウトバウンドな営業をしている」(林マネージャ)という。A4カラーレーザーも同リストを利用して新規ユーザーの獲得を狙うほか、他社プリンタの置き換えを促進していく。

 A4モノクロレーザーの実売は公表していないが、今年度上半期(2006年7月期)は、昨年度下半期に比べ20%以上伸びたという。同社のA4カラーレーザーは「市場競争を促す“起爆剤”になる」(林マネージャ)と、他社がこれを機に、価格を下げることで、市場が活性化することを期待している。A4カラーレーザーは、A4モノクロレーザーの半分程度の実売を目標にしている。

 米デルでは、米国市場でMFP(デジタル複合機)を販売しているが、MFPの日本市場展開について林マネージャは「単機能プリンタの売れ行きを見極めたうえで検討する」と、日本市場投入を示唆している。