ビジネスインテリジェンス(BI)ベンダーの日本ビジネスオブジェクツ(印藤公洋社長)は販売チャネルの拡充を進める。昨年度(2005年12月期)までは販売代理店経由での販売が大半を占めていたものの、今年度に入ってから一部直販的な手法の採用や、SIerやISVなどが開発するソリューションに組み込んで販売するチャネルの開拓に着手。販売力を総合的に高めていくことで業績伸長を目指す。

 同社が販売チャネルの拡充に乗り出した背景には、商品ラインアップが増えたことに加えて、グローバルでのビジネスの伸びに比べて日本市場での動きが鈍いことがある。

 商品ラインアップについては、04年に米仏本社が買収したBIベンダーのクリスタルデシジョンズの製品などと統合したハイエンドの新製品を次々と投入。一方で表計算ソフトのエクセルと連動して動くローエンド製品を7月14日から販売を始めるなど、大企業向けから中小企業向けに至るまで幅広く揃えた。

 今年2月に同社トップに就任した印藤社長は、「BI総合ベンダーとしての強みを最大限発揮する」と豊富なラインアップを武器に、シェア拡大に意欲を示す。しかし、国内のBI関連ビジネスの動きは欧米に比べて鈍い。グローバルでは昨年度の売上高が前年度比約16%伸び、初めて10億ドル(日本円約1160億円)を突破した。世界のITサービス市場に占める国内市場の比率は10%余りだが、日本ビジネスオブジェクツの売上高はまだこうした比率に達していないという。

 今後3年程度でグローバルでの売上高を倍増させるというビジネスオブジェクツグループ全体の社内目標を立てており、これを達成するには日本市場における伸長が欠かせない。

 販売代理店契約を結んだ20社余りのパートナー経由での販売が大半を占めていたこれまでの体制を改め、今年度からは直販手法を採り入れたハイタッチチャネル、SIerなどのソリューションに日本ビジネスオブジェクツのBI製品を組み込んで販売するチャネルを新たに加えた。ローエンド製品についてはディストリビュータも活用する。

 ソリューション組み込み型の販売では7月19日付でアビームコンサルティングがパートナーに加わったと発表している。BI機能を自社で開発するより、既存のパッケージを組み込んだほうがよいというSIer、ISVの需要を積極的に取り込んでいく方針だ。ローエンド製品については大塚商会のオフィス用品インターネット通販「たのめーる」での販売を始めた。

 「従来からの経営のパフォーマンス管理に加えて、内部統制強化などに資するリスク管理の観点からも国内のBI需要は高まっている」とし、販売チャネル拡充によってビジネスの迅速な拡大を目指す。