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クオリティ 事業部制組織へ移行 既存顧客サポート部門も

2006/11/06 18:07

週刊BCN 2006年11月06日vol.1161掲載

 クオリティ(浦聖治代表取締役)は、10月1日付で組織再編を行った。営業や開発など職能別で分けていた組織から事業部制に移行した。営業、開発、マーケティングなどに分かれていた部門をそれぞれ新事業部に振り分け、事業スピードの向上を図る。既存顧客向けサポートを充実するための専門事業部も今回初めて組織。新規顧客獲得とともに、既存顧客へのアプローチも手厚くする。

 新設した事業部は大きく分けて4つ。すでにクオリティ製品を導入している既存顧客に対し、機能の利用方法指導やトラブル解決、オプション製品の提案などを手がける既存顧客向け営業組織「カスタマーイノベーション事業部」。大口の新規顧客獲得の営業部隊「ラージアカウント事業部」。他社製品との連携を推進する「アライアンスソリューション事業部」。新製品の企画、開発、マーケティングを行う「プロダクトスタートアップ事業部」。この4事業部のほかに、販促活動などを行う部署や経理・総務部門を設置した。従来は、営業や開発など職能別に分けた組織で事業展開していた。だが、組織規模が大きくなり、情報共有不足や業務スピードの遅さが顕在化。営業や開発などを振り分けて、事業の責任と権限を明確にした事業部制への移行を決めた。

 新事業部のなかでもカスタマーイノベーション事業部は、既存顧客向けの営業活動を行う初めての部門。「これまでも既存顧客に対するサポートは行っていたが積極的とは言い難かった」(浦代表取締役)。既存顧客に対して機能をより理解してもらうためのサポートと、オプション製品などを販売する営業活動を展開し顧客満足度向上と顧客単価をアップさせる計画だ。また、ラージアカウント事業部では大口の新規顧客獲得にクオリティの営業担当者が乗り出す。両方ともクオリティの営業担当者が提案活動を行うが、「販売はあくまで代理店を通じて行う」(飯島邦夫取締役)としている。プロダクトスタートアップ事業部では、今年11月中旬に新製品を2モデル投入するため、新製品の立ち上げを目下の注力業務として行う。

 クオリティの主力製品「QND」と「QAW」の販売ライセンス数は、昨年度(2006年9月期)実績が255万ライセンス。昨年度期首の目標は265万ライセンスとしていたので、未達成に終わった。今年度は内部統制、コンプライアンス(法令遵守)需要を見込み、合計295万ライセンスの獲得を目指す。
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