日本デジタル研究所(JDL、前澤和夫社長)は、年商10-50億円の中堅企業向けの管理会計システム「JDL IBEX Enterprise会計」の販売を開始した。会計事務所と顧問先企業の財務会計システムの提供で定評のある同社はこれまで、中小企業の顧問先を中心にした財務・会計ソフトウェアなどを出してきた。しかし、顧問先企業の規模が大きくなり、中堅企業向けを提供する必要性が高まったという。直接・間接的に企業へ拡販する競合他社と異なり、会計事務所と連携して販売するが、同社が中堅業務ソフト市場に新規参入することで、他社へ影響を与えそうだ。

 今回のシステムは、マイクロソフトのDB「SQLサーバー2005」に対応し、企業ニーズに応じたシステム運用や定型帳票のアレンジ、同DBを活用した独自のデータ加工・資料作成などが可能。基本的な決算処理や本社と支社・事業所を結ぶネット経理処理、部門管理、予算管理など制度会計主体の会計システムに加え、本格的な管理会計ができるのが特長である。

 システムに特別な設定をせずに、プラグインしてスムーズに利用可能にするための専用設計サーバー「JDL Enterprise SERVER」、テンキーを標準搭載したクライアントマシン「JDL Benny E5」も開発。基本的には、ソフト、サーバー、クライアントマシンを組み込んで478万円の製品として販売する。同社の専門知識をもつSEが会計事務所から紹介を得た顧問先企業を訪問して設定する。

 JDLは、国内の会計事務所約4万のうち約1万に会計システムを提供している。このうち、95%は中小企業という。この顧問先企業のなかには、業績が向上して年商規模が拡大し、支店や事業所を構える中堅企業が増えつつあり、「当社が弱かった中堅企業向けの製品を開発した。一般的な業務ソフトと異なり、セットアップが簡単、低価格で、会計事務所の専門家のアドバイスも加わり、企業の実務と経営を総合的にサポートできる」(浅井孝男・取締役)と、業務ソフトをチャネル販売する競合他社と一線を画す方針だ。

 同セットは、来年度(2009年3月期)中に150セットを販売することを目標にしている。同社の非オープンな会計専用機をもつ企業のリプレースを促し、販売管理や在庫管理などの連動性を高める提案をしていくという。