日立情報システムズ(原巖社長)はERP(統合基幹業務システム)事業を強化する。国内SAPユーザーのバージョンアップ需要を取り込むとともに、海外のSAP需要の開拓にも乗り出す。2010年度(11年3月期)までにはSAP関連事業の売上高を今年度見込みの約2倍に相当する200億円に増やす。SAPに強い中国のコンサルティング会社と昨年末に資本業務提携しており、海外での足場固めを急ピッチで進める。

 SAPについては、今年から機能追加やバージョンアップ需要が相次ぐと見られており、この波に乗ることで受注拡大を図る。日立情報システムズは情報サービスベンダーとしては国内最多となる540件あまりのSAP認定資格を取得するなどかねてからSAP事業に力を入れてきた。日立グループのコンサルティング会社との連携もより強化するなどして「需要取り込みに力を入れる」(中道勉・執行役ERP事業部事業部長)考え。

 中堅企業向け「SAP Business One」の国内販売シェアのうち約15%を占める同社だが、これを10年度までに30%に高めてトップシェアを目指す。

 海外向けではSAPに強いコンサルタントを80人ほどで構成する上海コビックスに150万ドル(約1億8000万円)を昨年末に出資。これまで日立製作所100%出資の現地子会社に自社の技術者を常駐させるかたちで、中国に進出する日系企業などにサービスを提供していた。

 今後は、会計基準や輸出入処理など中国の業務手順に精通したコビックスのコンサルタント力を活用できるようになることから、事業をより積極的に展開できる。

 こうした取り組みにより現在SAP事業全体の約6%を占める海外向け売上高を10年度には40%に高める。SAP関連事業全体で、10年度に今の2倍に相当する200億円を目標に揚げる。このうち約80億円を中国を中心とする海外で売り上げる計画だ。