米シグナサート(ワイアット・スターンズ社長兼CEO)は、今夏に日本法人を設立して日本市場に参入する。システムの改ざん検知ソフト開発・販売の米トリップワイヤの創業者であるスターンズ氏が新たに設立した会社で、製品コンセプトはトリップワイヤ製品とほぼ同様だが、さらに高いセキュリティを確保できる製品に仕立てた。設立予定の日本法人社長にも、元トリップワイヤ日本法人社長が就任することがほぼ決まっており、両者が再び組んで日本市場の攻略を図ることになる。

 米シグナサートのソリューションは、企業・団体が持つ情報システムを構成するファイルが正しいファイルかどうかを常時監視し、万一改ざんされた場合や不正なファイルが侵入した場合に警告を出す。システムの改ざんを検知する機能と製品コンセプトは、トリップワイヤとほぼ同じ。だが、自社で作成したファイルだけでなく、購入した他社製ソフトのシステムファイルが正規のものか否かを判断できる機能がトリップワイヤ製品にはない強みだ。

 不正なプログラムの内容によっては、正規パッケージソフトのシステムファイルのようにみせかけて、不正な処理を行う。シグナサートの製品は、この不正な処理を防ぐことが可能で、さらに高いセキュリティレベルを確保できる。

 他社製ソフトのシステムファイルが正しいかどうかを識別するためには、シグナサートが持つデータベース(DB)と自動照合する。このDBが強みで現在30-35社、12万5000個のパッケージソフトのシステムファイル情報を格納している。

 米シグナサートは、2004年2月に設立。トリップワイヤの創業者で元社長兼CEOのスターンズ氏がトリップワイヤ製品の持つコンセプトに独自DBを付加して商品を開発した。昨年後半から米国市場で本格的な営業活動を開始したが、海外市場にも進出する時期に入ったと判断し、まずは日本市場への参入を決めた。現在、日本法人設立に向けて準備を進めている最中で、今夏に設立する。日本法人社長には元トリップワイヤ・ジャパン社長の北原真之氏が就任する予定だ。

 日本市場での販売先は、まず官公庁などの政府機関や社会インフラ事業者、大手企業。直接顧客にアプローチするほか、政府機関や社会インフラ事業者に強いSIerとのアライアンス、パッケージソフトやコンピュータメーカーとの協業によるセット販売を狙う。大手企業では、内部統制の仕組み構築に有効と強調、そのためのソリューションとしてプロモーション活動を展開する。