アマノグループの時刻配信・監査システムを提供するアマノタイムビジネス(内藤隆光社長)は今年度(2008年3月期)、本格的に事業を拡大する。昨年度までは、時刻管理に関連する技術をISVやSIerのソリューションに組み込む活動を積極化してきたが、「準備期間を終え、販売パートナーを通じて、これら製品を売るフェーズに入った」(内藤社長)と、販売やシステム構築など支援を強化。売上高は公表していないが、昨年度に比べ2倍を目指す。

 同社は03年4月、アマノの事業部が独立して非連結子会社として設立された。日本データ通信協会が創設した「タイムビジネス信頼・安心認定制度」で認定第一号を取得した「タイムスタンプ」を主力とする。また、日本の国家時刻標準機関である情報通信研究機構(NICT)が公表するGPS(全地球測位システム)時刻比較データを基に、 同社管理の原子時計の時刻差をGPSコモンビュー法で求めて結果を公開・保管するといった時刻配信・監査システムを提供している。

 会社設立から現在まで、同システムをコンテンツの原本性に関する要件を電子媒体で確保するソリューションやソフトを開発するベンダーへ組み込むことを積極的に進めてきた。内藤社長は「準備期間を終えた」と、これら製品やソリューションを積極的に拡販するための体制を整備する。

 同社の技術を組み込んだパートナーは、同社ホームページによれば17社となっている。例えば、RSAセキュリティがタイムスタンプを強化するため暗号化技術と一体化を図っているほか、ウイングアークテクノロジーズのソフトで帳票の証明性を高める仕組みに利用されている。また、SIerが企業の内部統制強化に関するソリューションで採用するケースが増えている。

 内藤社長は、時刻配信・監査の必要性について「コンピュータの内部時計に基づくシステムでは、日を追うごとに時刻のズレが生じるだけでなく、ユーザーの手で任意に日時を操作できるという問題もある」と、内部統制やコンプライアンス(法令遵守)を強化したり、e文書法関連などで、同社技術が役立つと強調する。

 このほかにも、先願主義である日本の知的財産保護の分野で、特許庁に出願した日時や先使用権に関連した研究成果や設計図などにタイムスタンプを利用することや、医療、EC(電子商取引)など、「幅広い分野で利用できるよう、今後もパートナーへの支援や連携を強化する」方針だ。