【ソウル発】一日平均1500万人以上がアクセスする大手ポータルサイトに対して、自動検索サービス提供の義務化、即時届け出ボタン設置など社会的責任と義務を強化する内容の法規制が、本格的に推進される。

 NAVER、DAUM、NATEといった大型ポータルは行きすぎた規制は市場の発展を阻害すると反発しているが、検索サービス事業者(ポータル)法が制定されれば、大型ポータルが牛耳っているインターネット情報流通市場が構造的な変化を遂げるのではないかと注目されている。

 法案ではまず検索サービス事業者を管理するため既存の申告制から情報通信部への登録制に変えようとしている。主な内容は即時届け出ボタンを設置して、名誉毀損や個人情報侵害をすぐに申告できるようにし、一定規模以上のポータルサイトには自動検索サービスを義務化する。

 即時届け出ボタンは一度のクリックで申告・受付・保存の機能を持ち、検索サイトの初期画面と各掲示物ごとに内容を申告しながら、同時に証拠も保存できるようにする。名誉毀損やわいせつ、個人情報侵害、不法著作物などを届け出てもその後の処理が不透明だったのが実際で、これからは届け出事項に対して法律的責任所在を明確にし、誰がどのような処置を取ったのかをユーザーに知らせる。

 一方ポータルサイト側は、このような法案に対して自動検索サービスの概念が明確ではなく、名誉毀損や著作権問題は既存法でも規制できるとして、これは行きすぎた規制であり市場競争を阻害するものと反発している。

 韓国最大ポータルのNAVERを運営するNHN社は、最近公聴会で「すべてのコンテンツに即時届け出ボタンを設置すると悪意的なユーザーの申告により事業者の業務に負担を与え、表現の自由も侵害される可能性がある」と主張している。

 情報通信部も5月から「ポータル規制タスクフォースチーム(TFT)」を結成し、11の小規模作業班を構成し分野別規制対策を準備している。各作業班は情報通信部はもちろん韓国情報社会振興院など傘下団体、学界、業界専門家などで構成されている。作業班代表らは隔週に一度会議を行い、進捗状況と主なイシューなどを議論する。

 キーワードランキングも世論操作手段として悪用されるのを防ぐための対策が議論されている。特に今年は大統領選挙など敏感な政治的イシューを控えているため、さらに対策の必要性が高まっている。検索キーワード操作を専門的に手がけている業者もいるほどで、同じキーワードを何万回も入力してランキングを上げる行為を防止するための対策も必要だ。

 情報通信部はポータル事業者の不公正行為に対しては公正取引委員会との業務衝突を考慮し、特別法の代わりにガイドラインを制定する予定だ。長期的には電気通信事業法改正を通した通信委員会の役割強化も必要であるとTFTは意見を提示している。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)