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シャープ 次世代液晶技術を公開 2010年にも量産化を計画

2007/09/10 22:20

週刊BCN 2007年09月10日vol.1202掲載

 シャープはこのたび、次世代液晶パネル技術を公開した。

 52インチテレビで、最薄部20mm、重量25kgという薄型軽量化を実現する液晶パネルで、「すべてのディスプレイと比較しても、薄さ、軽さ、エネルギー効率ではダントツ。薄型テレビの利用環境を大きく変化させる技術になる。液晶パネルの次の技術は、やはり液晶パネルになる」(シャープ・片山幹雄社長)とアピールする。

 次世代テレビでは、薄型化を実現できる有機ELに期待が集まるが、液晶でも現行製品の約4分の1という薄型化を実現、壁掛けテレビや、宙に浮いたようなレイアウトが可能になることを示した。

 コントラスト比は10000・1、リビングコントラストは3000・1、応答速度は4ms、年間消費電力量140kWh/年となっている。

 技術仕様については明らかにしなかったが、「バックライトや偏光板、カラーフィルターなどのあらゆる構成要素における技術的なブレイクスルーによって実現したもの」(ディスプレイ技術開発本部・水嶋繁光本部長)としている。

 発売時期や価格は未定。片山社長は、「2010年3月に予定している堺工場の稼働にあわせ、量産化できるようにしていくほか、ここで実現している技術は、今後の新製品のなかに順次搭載していく」との計画を明らかにした。
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