マスコミは韓国の優位性を論評

 【ソウル発】8月31日から9月5日までドイツで開かれた世界最大のコンシューマエレクトロニクスショー「IFA(Internationale Funk Ausstellung)2007」では、日本のソニー、シャープと並び三星電子とLG電子、大宇エレクトロニクスなど韓国の大手メーカーも新製品を発表した。展示会の開幕に先立ち開催されたマスコミ向けコンファレンスで、三星電子は「シームレスなネットワークのための技術」が重要であると強調、LG電子は「優秀デザインを土台にしたプレミアム戦略」に重点をおくとそれぞれ発表し、はっきりとした戦略の違いを浮き彫りにしていた。

 三星電子のパク・ジョンウ・デジタルメディア総括社長は、TVで楽しむインターネットサービス、一つのリモコンですべてのAV製品を制御できる「ANYNET Plus」技術、Bluetoothおよび携帯電話機能を持つMP3プレーヤーなどネットワーク性を向上した製品を紹介しながら、「家庭、会社、モバイルなどに分かれてネットワークが構築され、デジタル機器もそれに合わせて進化してきた。統合ユーザーインターフェース(UI)とネットワーク、互換性を強化していつでもどこでも使える機器を充実させる」と、三星電子のこれからの戦略を語った。

 三星電子は今年の展示会には「ホームエンターテインメント」「モバイルエンターテインメント」「オフィスソリューション」「三星スタイル」の4つのジャンルに分けてブースを運営した。

 ホームエンターテインメントでは120HzフルHD液晶TV、発光ダイオードバックライト液晶 TV、2007年型液晶TV、フルHDプラズマTVなど1080pフルHDTVを一挙に出品。またブルーレイとHD DVDのタイトルの両方とも再生可能で、フルHD映画を視聴できる「Duo HDプレーヤー」を初公開した。

 モバイルエンターテインメント分野では16:9ワイド液晶画面で映画を楽しめるBluetoothビデオMP3プレーヤー「YP─P2」をはじめ、新製品を大量に展示した。HDビデオカメラと三星テックウィンのプレミアムデジタルカメラや携帯電話のウルトラエディション12.1など三星電子が誇る多様な新製品も勢揃いさせた。

 オフィスソリューションでは高光沢ブラックカラーのデザインとより薄くなった世界最小型・超スリム白黒レーザープリンタおよび複合機を出展し、プリンタのデザインの新境地を開いたと評価された。プリンタは「スワン(ML─1631K)」、複合機は「ロガン(SCX─4501K)」という製品名で、薄さはプリンタが12cm、複合機が16.5cmと世界で最も薄くて小さい。

 一方、LG電子はヨーロッパ地域総括のキム・ジョンウン社長が登場し、優れたデザインを基盤としたプレミアム製品で実績を高めたいとした。「2007年ヨーロッパ市場で前年比20%増となる70億ドルの売り上げを達成し、2010年には売り上げ規模を120億ドルまで拡大させる。ヨーロッパ市場でプラダ携帯やシャイン携帯(ステンレス製で鏡のような携帯)の好調ぶりでプレミアムイメージを獲得できた。デジタルTVと家電、AV製品にもプレミアムを拡大させ、欧州のデジタル機器市場を席巻する」と強調した。

 LG電子はデザインを強調したプレミアム携帯電話を次々と発売していて、IFA2007をきっかけに「デザインアート液晶TV」を初めて公開し、デジタルTVでもプレミアムマーケティングを強化する。次世代複合DVDプレーヤー「スーパーブルー」などAV製品と冷蔵庫、洗濯機など家電部門でもデザイン重視の高価格製品を相次いで発売していく予定だ。

 大宇エレクトロニクスも録画・再生機能を内蔵したフルHD液晶TVのほか高光沢カラーなど新しいデザインに挑戦した液晶TVを公開して注目された。特に大宇は今回初めてブルーレイプレーヤーを展示し、次世代DVD市場に参入することを発表した。

 韓国企業が次々に野心作を発表するなか、韓国のマスコミは日本メーカーはこれといった新製品を展示しなかったと報道し、「中国企業の韓国製品コピーは度を越えており、ハイアールによる三星電子のコピーはひどすぎる」と酷評している。
 趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)