シェアアップの起爆剤として

 【サンノゼ発】スイッチメーカーのレッドバックネットワークス(カリフォルニア州)は、ビデオオンデマンド関連事業に着手する。通信事業者などSP(サービスプロバイダ)対象に顧客を開拓。データと音声、映像サービスの“トリプルプレイ”を、SPがコンシューマ向けに提供するためのシステムを提案していく。

 同社は、このほど映像関連事業を手がけるプロジェクトチームを設置。ネットワークインフラに加えて映像を中心としたアプリケーションまでを網羅するオンデマンド配信システムの提供に力を注いでいる。

 ビデオ関連のチーフアーキテクトを担当するアラン・リップマン・テクノロジープランニングディレクターは、「ビデオオンデマンド市場は、100億米ドル(約1兆1000億円)規模で、しかも年率10%の水準で伸びている。スイッチメーカーの当社にとっては映像分野までビジネス領域を広げることで業績を伸ばせると判断した」という。ビデオオンデマンド配信に関連する製品・サービスを開発中で、「映像を保存しておけるエッジ・ルータを『ジャンプバックTV』という製品名で近い将来、市場投入する」ことを明らかにしている。

 顧客については、通信事業者などSPを対象とする。主力製品であるスイッチやルータのユーザー企業として「SPを確保している」ためだ。最近では、SPがコンシューマ向けに“トリプルプレイ”を提供する傾向が強まっていることから「ビデオオンデマンドを切り口としたソリューションを提案することで、リプレース需要の促進や新規顧客を開拓できる」と自信をみせている。

 同社は、ワールドワイドの通信事業者向けエッジ・ルータ市場でシェア5位をキープしているが、なかなか順位を上げられない状況。テクニカルマーケティング担当のダウ・ウィルス・ディレクターは、「エッジ・ルータ市場は他社が価格戦略で勝負するなど競争が激しい」ことが足踏みの原因と指摘。「機能面で付加価値を高めなければならない」と判断している。

 マーケットで主導権を握るためにもSP向けビデオオンデマンド配信システムの提供が必要とみており、現段階では市場シェア5位であるものの、「必ずトップシェアを獲得する」としている。ビデオオンデマンド関連を事業の柱に成長させることができるかどうかがシェアアップのカギを握りそうだ。
 佐相彰彦(BCN編集部)