NPO法人「ITジュニア育成交流協会」(A.JITEP)が昨年12月17日に行った東京都の世田谷区立北沢小学校での「特別授業」では、第二部で全国高等専門学校第18回プログラミングコンテストで「特別賞」を受賞した詫間電波工業高等専門学校が制作したソフトウェアを展示した。ディスプレイを窓に見立て、さまざまな景色が見える癒し系ソフトウェア「WIND+WOW!-癒しの窓」だが、この高専生徒の作品に子供たちはさまざまな反応を見せた。

高専生の癒し系ソフトに感動
新たなプログラマ誕生へ

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 「『WIND+WOW!』はどうやっているのか不思議でした」「私が一番好きなシーンはお花畑のシーンです。そのなかで好きな季節は冬です」「最後に窓を開けると風がきたので、思わず口を押さえてしまいました。そして花の香りがしたのでまたびっくりしました」「パソコンの技術を駆使したあの窓はすごく立体的でした。ぼくはああいうプログラミング系の仕事が将来したいですが、どうしたらいいですか?教えてください」「あれを数人で作ったというところに驚きました」

 詫間電波工業高専の作品を目の前にした北沢小の5年生たちは、興味津々の表情を見せ、さまざまな感想を述べてくれた。

 「WIND+WOW!」を制作した3人の学生が、子供たちの前で実演を始めると、「きゃ~!」と大騒ぎ。小学5年生とはわずか8歳しか違わない「ITジュニア」たちがITで創り出した作品に対する感動、感激、楽しさ、そして喜びを生み出したシーンだった。

 後日談だが、今回の特別授業を経験した詫間電波工業高専の指導教員・金澤啓三先生からは、「大変有意義だったので、これを機会に近隣の小学校へ出前授業を行います」との知らせが入った。

 詫間電波工業高専の作品実演とは別に、特別授業では「U20プロコン」で入賞した栃木県の真岡コンピュータ・カレッジの学生の作品「むかしばなし」をパソコンを使って披露した。

 インターネットからWeb版の紙芝居「むかしばなし」のインデックスを画面に開いたら、「ぶんぶくちゃがまを見たい!」「猫とちゃんちゃんこがいい」「ねずみの嫁入り!!」「赤鬼と青鬼!!」など、子供たちは口々に叫ぶ。

 「かぐや姫」を検索クリックしてオープンした。すると紙芝居のような画像が現れ、音声が流れだした。「声が変だ!!」と生徒たちが笑いながら叫ぶ。画像が変わるごとに、独特なトーンのコンピュータ音声のせりふがスピーカーから聞こえる。次に、あらかじめダウンロードしてあった「桃太郎」を始めた。こちらは録音してあるリアルな女性の声で読み始めた。「なんだ!ナマの声じゃないか」「さっきの声のほうがおもしろかった」「もう一度、さっきの声聞かせて」など、あちこちから要望の声があがる。

 この2つの作品を含め、「子供心とパソコン」「子供心とインターネット」をテーマとするITジュニアたちの作品には新規性、創造力があふれている。北沢小学校での特別授業は、ITの明るい未来を再確認させてくれる貴重な体験だった。(ITジュニア育成交流協会理事長 高山由)