ジュニパーネットワークス(大須賀雅憲社長)は、スイッチ市場に新規参入する。イーサネット・スイッチ「EXシリーズ」を今年3月中旬から発売。大型ルータを中心にネットワーク・インフラでトップレベルの地位を築いている同社が、製品領域を広げることで、国内ネットワーク関連市場に一石を投じることになりそうだ。

 「EX」は、国内市場で高シェアの同社製ルータと互換性が高い。数々の買収劇を繰り返してきた同社がスイッチに関しては自社開発で製品化を実現。大須賀社長は、「買収で製品を手に入れるほうが市場投入が早かったかもしれないが、将来的に考えればネットワークOSの統合など面倒な問題が発生する可能性がある。そこで、自社開発に踏み切った」としている。そのため、同社製ルータを導入しているユーザー企業にとっては既存のネットワーク・インフラと容易に統合できる点が最大のメリットとなる。ジュニパーとしても、まずはルータの既存ユーザーに対してスイッチの乗り換えを促進。加えて、「新規顧客を積極的に開拓していく」方針。

 新規顧客を増やすために販売代理店とのパートナーシップ深耕に力を注ぐ。まずは販売代理店に対して「インフラとスイッチ、アプリケーションのトータルネットワークソリューションを提供できるようになる」ことを訴えていく。販売代理店はこれまで、ジュニパー製としてルータやネットワークセキュリティを提供。スイッチは他メーカー製を組み合わせていた。インフラとアプリケーション関連製品の間に構築する製品が他社製品であるため、互換性の面で手間がかかっていた。しかし、今後は同じメーカー製品の組み合わせで提案できるようになる。「最近では、ユーザー企業がマルチベンダー化を意識していない。販売パートナーは当社製品だけで最適なソリューションを提供できるのではないか」とみており、販売代理店にとってもビジネスが拡大することをアピール。さらに、「支援制度の刷新も計画している」考えを示す。

 国内スイッチ市場は、成熟しているとの見方が強いとはいえ、「理由があれば積極的にリプレースする傾向が高い」という。3月中旬に市場投入するのは、「EX3200」(参考価格は72万円から)と「EX4200」(114万円から)の2モデル。価格の点では、「ハードウェアでIPv6などをサポートしていることで他社よりも優位性がある」としている。今年後半にはテラビット級の「EX8200」を発売する計画だ。また、同社のスイッチはグリーンITに力を注ぐ企業ならではの消費電力削減を追求していることも特徴。「EX」シリーズを導入すれば、5年間で約92.6万トンのCO2を削減できるとされている。