大日本印刷(DNP、北島義俊社長)は9月1日、対象物の表面に沿った光の流れを再現することで立体画像を浮き立たせて見せる、レリーフ調のハイセキュリティホログラム「レリーフグラム」を開発し、同月中に発売すると発表した。価格は12×15mmサイズが10万枚で1枚当たり約5円、50万枚で1枚当たり約2円。30×40mmサイズが10万枚で1枚当たり約7円、50万枚で1枚当たり約4円。別途、初期費用がかかる。

 電子線(EB)描画方式を用い、平面上に微細な凹凸を形成することで、3次元CGのデータを立体像として浮き立たせる独自技術「スクラッチ3D」を、ホログラム向けに応用したもの。一般的なホログラムは、見る角度を変えたときの見え方の変化である「視点変化」を記録するのに対し、「レリーフグラム」は、対象物への照明の照射方向を変えたときの見え方の変化である「照明変化」を記録する。これにより、視覚から得られる情報量が視点変化よりも多く、3次元形状をより正確に表現できるため、目視での真贋判定が容易になる。

 従来、社員証やパスポートに用いられていたホログラムは、透明フィルムにホログラムを加工して貼り付けていたが、この場合、アルミ薄膜層がないために反射が弱く、画像の視認性が低下するため、輝度と視認性の向上が求められていた。今回の「レリーフグラム」は、こうしたニーズに対応したもので、高度な偽造防止効果に加え、透明フィルムを使用しても高い輝度や視認性を実現する。

 DNPでは、社員証をはじめとするID証、金券類やクレジットカードなどの偽造防止用途のほか、商品のブランド保護用途として販売し、今後3年間で3億円の売り上げを目指す。