ピー・シー・エー(PCA、水谷学社長)は「PCA戦略フォーラム 2009」を2月17日、東京・港区のベルサール六本木で開催した。

 戦略セクションでは、はじめに同社の川島正夫会長が登壇し、医療関連の製品ロードマップについて説明した。2011年4月以降は、医療機関が市町村や健康保険組合等などの保険者に対して請求する際の、診療報酬明細書である「レセプト」のオンライン請求が義務化される。全国では、15万ほどの医療機関が対象となる。ただし、「400床以上の病院はすでに整備済み。だが、歯科医院を含めたいわゆる『町医者』と呼ばれる小規模医院では、紙から電算処理に移行できていない」(川島正夫会長)と状況を説明する。

 同社は昨年、医療関係のソフトを開発するマックスシステムを買収。既存顧客の中規模病院からターゲットを拡大しようと、マックスシステムのノウハウを生かして小規模医院向けのレセプト、会計、給与事務などをまとめたPCA独自パッケージを今年10月に発売する計画だという。

 また、今年1月に販売を開始した業務パッケージ「PCA9 V.2」シリーズのネットワーク製品や、SaaSの戦略についても発表した。同社ではスタンドアロン製品から、ネットワーク製品へのリプレースを推進しているが、現状をみると、スタンドアロン製品ユーザーが現在の製品をそのまま使い続ける比率が82.9%だった一方で、ネットワーク製品への乗り換えは17.1%にとどまっている。

 同社はスタンドアロンから拡張性のあるネットワーク版のリプレースを促進するにあたって、(1)サーバーの導入が不要で入れ替えコストが安価(2)雇用多様化に適した業務改善(3)会社もしくは会計事務所での利用などを訴求し、P2P型のEasyNetworkやSaaSによる導入を推進する方針だ。また、次の段階として、企業規模拡大によるクライアント追加や運用形態の変更に対して、柔軟に対応できるサーバー導入型のPCA with SQLへのシフトを図る。

 2月には、不況による導入障壁を下げるため、初期費用を0円にする「PCA for SaaS イニシャル“0”プラン」を開始した。同社の「PCA SaaS Contact Partner プログラム」により、パートナーにはユーザーのライセンス料金の一部がマージンとして支払われるほか、「パートナーがサポートサービスなどを付加した形で独自色あるITサービスとして展開することも可能」(営業本部の金子隆太郎・戦略企画部 部長)と、そのメリットを強調した。(鍋島蓉子)