理想科学工業(羽山明社長)は、2月に発売した世界最高速プリンタ「ORPHIS Xシリーズ」の販売を、医療や小売・物流など、帳票を大量印刷する業種に向けて本格化する。帳票を必要な量だけ、スピーディーに低コストで出力できることをアピール。特定業種にシステム提供するSIerを開拓する。2009年度(10年3月期)は、前年度に比べ20~30%の販売台数拡大を狙う。

 ORPHIS Xシリーズは、上位機種で毎分150枚(A4片面横送り)の印刷が可能で、世界最速を誇る高速インクジェットプリンタ。1枚当たりの印刷コストはフルカラーで「2.05円」、モノクロが「0.68円」だ。他社の複合機やカット紙プリンタなど高速機は、1枚当たりカラーが10円前後でモノクロが3円前後となっている。だが、「同Xシリーズは、モノクロ並みのコストでカラーを印刷できる」(割橋慶則・市場開発部長)と、カラー化が進む帳票の印刷を低コストで実現できることを訴求する。

 また、Xシリーズではフェイスダウンスタッカ(単票用紙を印刷順に並べる機能)出力が可能になり、帳票を短時間に大量印刷する業種企業の業務効率化も図ることができる。当初は、医療業界での診察票印刷や小売・物流業での受発注・宅配票など、大量出力の業務を伴う業種を中心に、SIerと連携して攻略を目指す。(谷畑良胤)