アダプテックジャパンは、RAIDコントローラ側からTCO(費用対効果)削減を追求し、このほどSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)搭載のRAIDコントローラを市場投入した。ディスクへのアクセス低減で省電力化を図ったほか、ランダムリード(データの読み込み)で従来比で5倍のパフォーマンス向上を実現している。

SSD搭載製品を市場投入

 クラウド化の達成に向け、ITベンダーやユーザー企業がデータセンター(DC)の増強を図っているなか、アダプテックジャパンではランニングコストを低減させるためのRAIDコントローラ開発に力を注いでいる。「(ITベンダーやユーザー企業などが)DCを増強している状況をみると、サービス型モデルの提供や利用が一番の理由だが、一方でコスト削減を図ることも大きな狙いの一つになっている。RAIDコントローラのトップメーカーとして、こうした声に応えていかなければならない」(稲葉知彦代表取締役)と判断しているからだ。

 これまで、次世代DC構築に向けてITベンダーが進めてきたのは、サーバーやストレージ機器、ネットワーク機器などの部分だ。しかし、「こうしたハードウェアだけでコスト削減を実現するのは限界があるのではないか」とみている。そこで、「サーバーとストレージをつなぐRAIDコントローラでもクラウド化に向けた取り組みに寄与していく」方針を掲げている。

 このほど市投入した「MaxIQ SSDキャッシュパフォーマンスソリューションキット」は、32GB(ギガバイト)のSSDを搭載したRAIDコントーラとストレージ管理ソフトをパッケージ化した製品。SSDにデータを貯めておけるため、ディスクへのアクセスを大幅に抑えることが可能になる。また、データ転送の大幅な高速化が可能といわれているSSDの採用で、遅延なく利用できることが特徴になっている。DCのシステム内で導入傾向が高いのは、アクセスの多いウェブサーバーなどを想定している。

 RAIDユーザー側では、「省電力化やクラウド化をRAIDで実現するという感覚はなかった」という声があがっているという。確かに他社が市場投入していないため、初の試みといえるだろう。そのため、「販売パートナーにとっては新しい提案が行える商材になるのではないか」(稲葉代表取締役)とみている。これまでの既存販社を経由して拡販を図っていく計画で、販社との交渉を進めている段階だ。「最低でも30社程度には担いでもらう。できるだけ多く売るといったコミットを獲得したい」考えを示している。(佐相彰彦)