スカイコム(荒武捷二社長)が2007年から販売しているセキュアプリントソリューション「ザ関所」が好調だ。「ザ関所」は、社員証などのICカードにより、プリンタ印刷を認証・管理するソリューションで、情報漏えい対策とコスト削減を同時に実現する。パートナー経由で販売し、主な販路はSIerと、製品を組み込んで販売する「アプリケーションベンダー」の二つ。プリンタメーカーからも引き合いがあり、「競合他社との差異化を図るための一つの付加価値機能になっている」(営業本部営業推進部の清板ゆかり部長)とその役割を話す。また、昨年大手シュレッダーメーカーとの協業により、印刷から廃棄までの文書のライフサイクル管理が可能になった。

 昨今、企業では情報漏えいに対する意識が高まっているのに加え、不況下にあって「コスト削減」をキーワードにしたソリューションが注目を浴びている。清板部長は「情報漏えいでは紙媒介の漏えい経路が一番多い。昨今は情報漏えい対策やコスト削減という観点からの導入が進んでいる」とコメントする。「ザ関所」は、大和証券グループ本社や宮崎銀行などに採用されるなど、好調ぶりを示している。

 このソリューションはマルチベンダーのプリンタに対応し、既存のプリンタ環境をそのまま生かすことができる。クライアントPCにプリンタドライバ「Sky Universal Printer」をインストールすることで、ベンダー個別のプリンタドライバを設定しなくても、社内のどのプリンタでも印刷できるのが特徴。これにより、従業員の印刷待ちの時間を省くほか、大規模な組織改変や異動が行われた場合にドライバの設定変更をする手間をなくす。

 プリンタ前面のカードリーダで本人認証を行わない限り印刷されないので、印刷物の取り忘れがなくなる。これにより、重要データの紛失などのリスクを抑制し、情報漏えいの経路を断つことにもつながる。本人認証しなかった印刷データについては、48時間後に自動的に削除する設定も可能。こうした機能は、誰が印刷指示を出したものか分からないような印刷物をなくし、結果的に用紙や印刷コストを削減できる。

 同社が手がけるPDF製品「SkyPDF」などで培った技術を応用し、圧縮率の高いPDFファイルで印刷データのイメージログを保存する。アクセスログとの組み合わせにより、誰が、いつ、どこで、何を、どのように印刷したのかを把握する仕組みにより、私的利用による印刷を抑制するほか、情報漏えい時の原因究明のための証跡としても使える。(鍋島蓉子)