日立情報システムズ(原巖社長)は、IT資産管理ソフトで他社製品との連携を推進する。同分野は専業ベンダーがシェアを握り、SIerである同社はシェア面では不利だった。そこで専業ベンダーの手薄な箇所を狙い、自社の強みを前面に出した連携ビジネスを展開することでシェアを拡大させる。

高木久友 マネージャ

 同社が独自に開発したIT資産管理ソフト「License Guard(ライセンスガード)」は、ソフトライセンスの台帳管理機能が優れている。他社製品はパソコンなどにインストールされたソフトの種類を自動的に収集したり、セキュリティ強度を調べたりする機能は秀でているものの、「IT資産台帳の管理機能は、当社製に強みがある」(高木久友・新製品拡販推進部マーケティング・マネージャ)と話す。

 同製品はこの10月、ライセンスを一括して効率的に管理するシステムとして経済産業省の「情報化月間推進会議議長賞」を受賞。折しも、企業ユーザーは来年度に向けてパソコンの新規導入分に新OSのWindows 7の導入を検討していたタイミングだ。既存のOSやアプリケーションソフト資産の棚卸しを行うケースが増えることが期待される。

 また、License Guardのライセンス価格体系も工夫した。すでに他社のIT資産管理ソフトをもっているユーザーには、同製品の台帳管理の部分のみを切り出して販売。例えば、台帳管理部分だけならクライアントパソコン1台あたり1500円で、フルセット2850円で購入するより低価格に設定した。販売代理を担うSIerにとっては、複数ベンダーの資産管理やセキュリティ製品と組み合わせ、最適化する余地が拡大。技量の違いによる差異化がしやすくなる。

 同社は、この一部機能の販売を含め、IT資産管理ソフト分野で向こう3年で約20%のシェア獲得を目指す。(安藤章司)