ビデオ会議関連メーカーの米Vidyo(ヴィディオ、オファー・シャピロ社長兼CEO)が、ワールドワイドで自社製品の拡販に力を注いでいる。なかでも日本での浸透に力を入れており、今年から市場開拓の本格化に乗り出した。低価格で高画質をアピールし、当面はワールドワイドでの売上規模を2~3倍に引き上げていく方針だ。

 Vidyoは、ビデオ会議ができるアプリケーションを開発しているメーカーで2005年に設立された。日本のオフィスは昨年立ち上がった。

 「パーソナル・テレプレゼンス」と称して、ウェブ会議と比べて高画質で会議できることを訴えている。大規模なテレプレゼンス・システムと比べて画質は劣るものの、「品質限界点を超えた画質を実現しているので、ユーザーは違和感なく会議やコミュニケーションを図ることができる」(シャピロ社長兼CEO)という。日本市場を統括する楠本博茂・カントリーマネージャーは、「デモなどで当社の製品を体験した人には、必ず画質のよさを納得してもらえる。しかも低価格に設定しているので、遠隔地に支社や支店をもつ企業の多くに導入を検討していただいている」と自信をみせる。

 製品については、価格が13万円を切る「VidyoDesktop Executive」をこのほど市場投入。この製品は、タッチパネルのディスプレイで簡単に操作できることが特徴。ほかにも、アンドロイドOS搭載のスマートフォンなどモバイル端末で会議が行えるシステムも提供している。米国では、製品での提供に加えてASPなどサービス型モデルでユーザー企業に導入しているケースもある。

 業界特化の取り組みについては、医療関連で「VidyoHealth」を発売。これは遠隔地での治療が可能という利点を売りにしている。患者の容態が鮮明に分かるので、「在宅患者への迅速なケアが行えるようになる」(シャピロ社長兼CEO)とアピールする。

 日本での販路は、VTVジャパンや日立コミュニケーションテクノロジーなどを販社として獲得した。今後は、「1次店や2次店を問わず、競合他社の製品を販売するディストリビュータやSIerなどに対して、当社の製品を販売してもらうように交渉する」(楠本カントリーマネージャー)考えを示している。日本オフィスは今年から本格的な営業活動を開始しており、「日本市場でも、ワールドワイドと同水準の成長を維持し続ける」と当面の目標を語った。(佐相彰彦)

米国本社のオファー・シャピロ社長兼CEO(右)と楠本博茂カントリーマネージャー