ライフサイエンスコンピューティング(LSC、小林亮一社長)とエス・アンド・アイ(S&I、藤本司郎社長)は、全国の病院・診療所・クリニック向けに「医療クラウドソリューション」の提供で協業した。アップルの「iPad」や「iPhone」に対応した電子カルテおよびPACS(医用画像ファイリングシステム)のクラウド形式のサービスを、10月から順次提供開始する。

 まず、診療所・クリニック向けに、低価格な電子カルテアプリケーションを備えたパブリッククラウドサービス「Karte Cloud(カルテ・クラウド)」を提供する。電子カルテシステムを購入する必要がなく、サービスとして短期間で導入できるのが特徴。

 診療データはすべてデータセンターに保管され、バックアップを含めたシステムの運用はすべてデータセンターで行うため、ITの専門要員の確保が難しい診療所・クリニックにとってコストの削減と運用負担の軽減を実現する。

 さらに、「iPad」や「iPhone」を使ってデータセンターから患者の診察データを参照して、在宅診療や診察の際に、その場で治療経過や診療状況を説明できる。これにより、患者のケアを重点においたインフォームドコンセントの促進につなげることが可能となる。

 このほか、200床以下の中小規模病院向けにも、電子カルテやPACSなどの医療向けサービスを備えたプライベートクラウドを提供する。

 なお、両社の協業では、LSCが電子カルテやPACSなどの医療用アプリケーションを提供し、S&IがLSCのアプリケーションをクラウド環境で提供するためのインフラの整備・構築を行う。

 また、「Karte Cloud」は、日本IBMが推進するパートナービジネスにおける新たなサービス・ビジネス・モデル「SOP(サービス・オリエンテッド・パートナリング)」に対応しており、同社のSOPパートナー企業を通じても提供する。両社では、今回の「医療クラウドソリューション」について、13年までに全国600の病院・クリニックへの提供を目指す。