SRAと日本IBMのグループ会社で、システム開発を手掛けるAIT(大熊克美社長)は、ソリューションビジネスを強化。その一環として、セキュリティビジネスを拡充する。同社ではサービスをメニュー化するなどし、単品ごとの製品販売ではなく、「面」で対応できる体制を築こうとしている。

酒井修部長
 AITは、独自のエンドユーザー開拓による「顧客に顔が見える」会社として、システム構築、ソリューション提供を行ってきた。これまではユーザーから要望があった場合のみ、セキュリティソリューションを提供していた。だが、ソリューション全体を強化するにあたり、その一環として、セキュリティビジネスも強化。製品を単品で取り扱うのではなく、運用管理含めて「面」で対応できる体制を整える。

 AITは、IBM製のIPS/IDSのほか、メールアーカイブ製品「MailDepot」を取り扱っている。また、およそ2年前からはフォーティーンフォティ技術研究所の国産アンチウイルスソフトウェア「Yarai」を提供開始。Web感染型マルウェアのアクティブ検知・アラートシステム「Origma+」の取り扱いも開始する。「半年ほどの構築期間でサービスインまで見届けることができるソリューションを検討した。他にないベンチャー企業の製品で、きらりと光るものを提供したいと考えた」(営業統括本部 ソリューション営業部の酒井修部長)と、「Yarai」を取り扱うに至った経緯を話す。

 「Yarai」はアンチウイルス市場のなかでも後発ながら、パターンマッチングを用いず、プログラムの挙動で判断する四つのヒューリスティックエンジンにより、未知・既知のウイルスを防御するもので、官公庁や学校関係への導入実績をもっている。LANがつながっていないスタンドアロンのPCに対しても、有効性を発揮するという。

 「Yarai 脆弱性攻撃防御機能For Windows2000」は、すでにサポートの切れている「Windows2000」に導入できるのが特徴。「Windows2000は非常に売れたことから、2000用に作りこんだ専用アプリケーションを利用しているエンドユーザーも少なくない。パターンマッチング型のアンチウイルスソフトがサポートしていないOSでも守ることができることから需要が伸びるとみている」(酒井部長)と話す。

 もう一つの製品「Origma+」はWebサイトを定期監視し、Web感染型マルウェアを検知して管理者にアラートを出し、当該Webサイトを閉鎖する。まだ正式な製品取り扱いを発表していないものの、AITではグループ会社のSRAのデータセンターに監視センターを設置し、「Origma+」を使ってホスティングサーバーを24時間監視している。同社では第2四半期をめどにSaaSおよび社内設置型で「Origma+」の販売を開始する予定だ。

 今後は「製品をデリバリするだけではなく、取り扱いメーカーと協議しながら、セキュリティ監視サービスをメニュー化を図っていきたい」(酒井部長)としている。(鍋島蓉子)