【上海発】ソフトブレーンの中国法人は、現地での営業範囲を拡大していく。年内に、香港に隣接する深セン市に新しい営業拠点を立ち上げ、北京を中心とした華北地区と上海を中心とした華東地区に加え、中国南部の華南地区を開拓していく方針だ。CRMをはじめとする営業管理ソフトを商材に、急成長に伴って業務管理に頭を痛めている中国の地場企業を重点ターゲットに据える。

宮原武史
ソフトブレーン上海
総経理・董事
 営業支援ソフト等のCRMパッケージの提供を事業とするソフトブレーンは、1997年に中国へ進出し、日系企業をメインターゲットとして事業展開してきた。同社は今年に入って、中国の地場企業を顧客として獲得することに本腰を入れている。年内の設立を目指す深センの新拠点は、中国における営業範囲を南方に広げ、活況を呈している華南地区で同社の存在感を示すことを狙いとしている。

 華南地区では、現地の地場企業が急速な成長をみせており、業務プロセスの管理の改善を促されている。ソフトブレーン上海の宮原武史総経理は、「地場企業には業務をまったく管理していない会社が多く、需要のポテンシャルが大きい」とにらんでおり、それらの企業にCRMなど、同社の営業管理ソフトを積極的に提案していく方針だ。

 これまでIT投資に消極的だった中国の地場企業だが、社員の離職に伴って顧客情報の流出が増加するなど、ここへきて、業務管理ソフト導入の必要性を痛感する企業が増えている。地場企業をターゲットとするにあたって、ソフトブレーンは営業のやり方を中国企業のニーズに合わせることに注力している。「日系企業なら、問題解決型の提案をする。つまり、顧客の業務プロセスを分析して改善できるポイントを示す。しかし、中国の地場企業の場合は、業務プロセス自体ができておらず、こんなやり方では先方を説得できない」(宮原総経理)というのがその理由だ。地場企業には、「改善できる点だけでなく、ソフトの導入による大きな付加価値を明確に理解してもらう必要がある」(同)としており、顧客情報の流出を防止できることなどを訴求している。

 中国南部を中心とした事業拡大に臨む同社が重視しているのは、販売代理店などのパートナーとの連携だ。現在、日系と中国系、合わせて6社の販売代理店をもっているが、「これから販売代理店との連携を強化していくことによって、当社製品の導入事例を増やしていきたい」(宮原総経理)としている。そうすることで、「たとえ中国政府とコネクションがなくても、われわれの製品がよく売れる営業基盤を築いていく」(同)構えだ。(ゼンフ ミシャ)