SAPジャパン(ギャレット・イルグ社長)は、ビジネス・インテリジェンス(BI)・ツール「SAP BusinessObjects Business Intelligence 4.0(SAP BusinessObjects BI)」と企業情報管理ソリューション「SAP BusinessObjects Enterprise Information Management 4.0(SAP BusinessObjects EIM)」の提供を開始した。

 「SAP BusinessObjects BI」と「SAP BusinessObjects EIM」は、インメモリーコンピューティング・ソフトウェア「SAP High-Performance Analytic Appliance(SAP HANA)」との連携で、社内外に存在する複雑化した膨大な量のデータを超高速で取得・分析することができる。

 また、SAPが買収したSybaseのカラム型データベース基盤との連携で、BIのパフォーマンスを大幅に向上。さらに最新版の「SAP BusinessObjects BI」は、「SAP NetWeaver Business Warehouse」との連携を最適化したことで、従来と比較して5倍の高速処理を実現した。

 このほか、構造化データや文書、電子メール、ブログ、Twitterなどのソーシャルデータを含む非構造化データなど、社内外のあらゆるデータを仮想的に統合することができる。企業横断型のデータを共通言語で統合管理でき、IT部門と業務部門は単一の環境でデータの分析や監視を行い、完全性・正確性・統一性を確保できる。ユーザーは、ソースデータがどのリソースから取得されたのかを気にすることなく活用できる。

 最新版は、Sybaseの「Sybase Unwired Platform」を活用し、包括的なBIコンテンツをモバイル端末に提供。SAPだけでなく、同社以外のビジネスアプリケーションの豊富なコンテンツも利用できる。

 「SAP BusinessObjects BI」と「SAP BusinessObjects EIM」の連携強化によって、ソースデータの収集・変換からフロントエンドのユーザーの閲覧情報まで、それぞれの段階で内容に変更が生じた際に発生する影響度を即時に測定できる。システム統合の際にも、従来は手計算で行っていた業務に与える影響度を迅速に見積り、ひと目でわかる分析結果を得られる。

 従来のSAP製品で管理しているIDは一元管理でき、アプリケーションライフサイクル管理のプラットフォーム「SAP Solution Manager」やアイデンティティ管理ソフトウェア「SAP NetWeaver Identity Management」とも統合できる。IT管理者のシステムの運用・監査・権限の管理負担を軽減する。

 最新の64bitの採用でパフォーマンスが向上したほか、オプションで仮想化とAmazonのクラウドサービスに対応している。

 SAPジャパンの上野豊・ソリューション営業統括本部本部長バイスプレジデントは、「ダッシュボードや検索、レポートなど個別の要件で導入されていたBIツール群をフロント統合できることがメリットの一つ。また、社内に散在するデータであっても、仮想的にデータをバックエンドで統合できる。この二つが今回の製品の大きな特徴だ」と説明する。

 「SAP BusinessObjects BI」と「SAP BusinessObjects EIM」は、既存パートナーとともに、150社での新規導入を目指す。一方、「SAP HANA」は、「まったく新しいパートナー」(上野バイスプレジデント)であるパートナー5社を通じ、新規40社での導入を目指す。

 上野バイスプレジデントは「これまで非製造業に十分にアプローチできていなかった」として、流通業や小売業、金融業の企業を開拓していく意向を示している。(信澤健太)

SAPジャパンの上野豊・ソリューション営業統括本部本部長バイスプレジデント