IDCフロンティア(真藤豊社長)は、サーバーやネットワークの機能を貸し出すクラウドコンピューティングサービス「NOAHプラットフォームサービス」の広域バックアップサービスを、福岡県北九州市のデータセンター(DC)「アジアン・フロンティア」を拠点に7月中旬に開始する。あわせて、首都圏拠点と結ぶDC間接続サービスを6月下旬にスタートする。

 同社は、首都圏・関西・九州の9箇所でDCを運用しており、2009年6月にパブリック型クラウド「NOAH」の提供を開始した国内では先駆け的存在。今回の広域バックアップサービスは、東日本地域で提供中の「NOAH」に格納しているOSや構成情報などのデータのバックアップを、西日本の「NOAH」で行うもの。災害時には、バックアップサーバーに保管したデータをもとに西日本の仮想マシンを起動し、サービスを継続する。

 また、首都圏と北九州のDCを10Gbpsの広帯域ネットワークで接続することによって、インターネットを介さずに首都圏と西日本のDCを同一ネットワーク内に存在するよう構築。従来のコロケーション用途でも、首都圏と西日本の拠点を融合させたシステム構築を可能にする。

 調査会社IDC Japanによると、企業のITシステムを支えるDCは、国内市場の72%が関東地方に集中している。万が一、災害が発生したときの事業継続の観点から、バックアップ運用のニーズは高まっている。年々利用が拡大しているクラウドサービスは、本来はインフラを意識しない形態だが、運用拠点の多くは関東のDCにあり、データのバックアップはシステム管理者の潜在的な課題となっている。(安藤章司)