IDC Japan(竹内正人代表取締役)は、国内EA(Enterprise Applications:ERP/SCM/CRM)パッケージとBIツールの各パッケージ市場について、2010年の実績と11~15年の予測を発表した。10年の国内ERP/SCM/CRM/BIパッケージ市場規模は2945億8000万円で、前年からの成長率は2.3%だった。

 意思決定に絡む情報分析ニーズの高まりを背景に、BIパッケージが前年比成長率6.1%と大きく伸長。一方で、円高に苦しむ製造業の投資回復が遅れたために、SCMパッケージはマイナス0.1%だった。また、競争が激しさを増すなかで、顧客情報管理の見直しや営業支援システムの必要性に対する底堅い需要があり、CRMパッケージ市場は3.2%と堅調に推移した。基幹システムの老朽化やグローバルオペレーションの再構築、IFRSの早期適応の基幹システム刷新ニーズを受けて、ERPパッケージ市場は1.9%だった。

 10年のERP/SCM/CRM/BIパッケージのすべての市場では、SAPがシェア首位を堅持したが、08年以降、2年連続でマイナス成長となり、2位以下のベンダーとシェア差が縮まった。

 10~15年のERP/SCM/CRM/BIパッケージ市場は、年平均成長率(CAGR)が2.2%で推移すると予測。ただし、東日本大震災の影響で11年は市場規模が縮小する。なお、11年以降も企業はCRMに対し継続して投資するが、SaaSの利用率が上昇し、顧客数と市場規模は比例しない時代に突入するとみている。

 赤城知子ソフトウェア&セキュリティ グループマネージャーは、「東日本大震災の影響を受けて、11年は予想外の市場縮小が予測される。しかし、企業のERP/SCM/CRM/BIパッケージに対する本質的なニーズは、むしろ震災の影響で顕在化している。電力不足が営業の足かせとなる11年の種まきの成否が、12年以降のベンダー競争力を決定づける」と分析している。(信澤健太)

国内ERP/SCM/CRM/BIパッケージ市場 前回の売上額予測との比較、2007年~2015年:2011年7月および2010年7月における予測