単なるグループウェアではない――。富士ゼロックス(山本忠人社長)が8月23日、SOHOや小規模事業者向けに提供するクラウド型の新たな情報共有サービス「SkyDesk(スカイデスク)サービス」を同日から無償で提供すると発表した席で、新規事業準備室の田中徹室長が、新サービスのコンセプトをこう告げた。

田中徹新規事業準備室長

 「SkyDeskサービス」は、メールやカレンダー、タスク、文書作成、表計算、スケジュールなどを管理・共有するコラボレーション機能と、営業活動で得た顧客情報の共有や名刺を管理するセールス機能を搭載している。

 クラウド・サービスベンダーである米Zoho社との提携で提供するサービスで、iPhoneやiPadなどiOS搭載のスマートフォンからも利用できる。田中室長は、「仕事やコミュニティにまつわるコンテキスト(背景)を共有するサービス。企業や組織内にとどまらず、複数の企業間でも外出先でも相互にコミュニケーションと情報を共有できる」と、似たようなパブリッククラウドで提供しているサービスとは異なる特徴があると語っている。

iPhoneアプリで利用したときのユーザー・インターフェース

 「SkyDeskサービス」は、1アカウントにつき1GBまで利用できる。専用サイトにアクセスし、ユーザー登録すれば利用できる。iPhoneとiPadにも対応し、アップルのApp Storeから連動アプリケーション「Cards」をダウンロードすれば、モバイル環境でも利用でき、1アカウントあたり50枚までの名刺を取り込むことができる。

小栗伸重SkyFX事業プランニングマーケティンググループ長

 富士ゼロックスは中堅・大企業に強みを持つが、中堅・中小企業(SMB)を苦手としている。SMB顧客を獲得し、SMB向けに現在提供しているサービスや製品をアップセルするために、多くの顧客アカウントを得ようとしている。小栗伸重SkyFX事業プランニングマーケティンググループ長は「フリーミアムのような展開で顧客を増やし、将来的にはこのサービス自体を有償にするなど、初期の無償サービス以上のサービスを検討している」と述べた。サービス開始から1年間で100万アカウントの獲得を目指す。(谷畑良胤)