日本IBM(橋本孝之社長)は、4月12日、汎用機やスーパーコンピュータ、アプライアンスなどのよさをあわせもち、これまでの常識を覆す新分野のコンピューティング・システム「エキスパート・インテグレーテッド・システム」の第一弾として、「IBM PureSystems」を発表した。

 会見の冒頭、橋本社長は「製品発表会で社長が登壇するのは、1年に何度もあることではない。今回の発表は、それだけ大きなもの」とアピール。「汎用機の柔軟性、アプライアンスの使いやすさ、クラウドの俊敏性、これらのよさをあわせもつのが『PureSystems』だ。これまでの課題を払しょくすることができる」と述べた。

橋本孝之社長


 「PureSystems」は、これまで同社がプロジェクト案件で蓄積してきたインフラやアプリケーションの構築・運用に関する知識、技術、経験を実装。ユーザー企業の業務や量に応じて、最適なハードウェアやソフトウェアの構成を「パターン」として定義してシステムを構成するという。

 ユーザー企業は、コンピュート・ノードとして「x86」や「POWER7」、OSとして「AIX」「IBMi」「Linux」「Windows」、仮想化ハイパーバイザーとして「VMware」「KVM」「Hyper-V」「PowerVM」を自由に選択することができる。データベースやアプリケーション・サーバーなど、アプリケーションの稼働に必要なミドルウェアをあらかじめ組み込むこともできる。独立系ソフトウェアベンダー(ISV)が「PureSystems」向けに最適化したアプリケーションが利用できるほか、既存のアプリケーションを再利用することもできる。

 サーバー、ストレージなどのラックへの組み込み、仮想化環境を含むソフトの構成を、あらかじめ工場で統合して出荷。電源を入れてからのセットアップは4時間以内で完了し、ミドルウェア環境の構築は数分から1時間で済むという。

 運用面では、システム全体を管理コンソールで一元的に管理。ハードやソフトの資源配置や、修正プログラムの適用、アップグレードなどに必要な処理をシステムが調整するので、ユーザー企業は管理者の運用負荷を大幅に削減、または自動化することができる。

 サーバー、ストレージ、ネットワーク、仮想化、管理機能を統合したインフラシステム「PureFlex System」の出荷を5月21日、「PureFlex System」にミドルウェアを統合したプラットフォームシステム「PureApplication System」の出荷を8月1日に開始する。(佐相彰彦)

「PureFlex System」(左)と「PureApplication System」