NPO法人のITジュニア育成交流協会(ジュニ協:高橋文男理事長)は、企業が廃棄に回すパソコンを再利用し、工業高校などに提供する「リユースPC寄贈斡旋プログラム」を開始した。

 毎年、情報技術を学ぼうと、工業高等学校にエンジニアの卵が入学してくる。プログラミングなどに興味をもつ生徒は、情報系クラブに入部する傾向があるが、彼らを迎え入れる指導教員たちの頭を悩ませる問題がある。それは、プログラミングなどの情報技術教育に欠かせないパソコンが少ないことだ。情報系クラブで使用するパソコンは、野球部でいえばバットやグラブのようなもので必需品。パソコンの価格は安くなったとはいえ、学校が部員一人に1台の割合で整備することは容易ではない。そうはいっても、自由に使えるパソコンがなければ、プログラミングは上達しない。

 このような実態に接したジュニ協は、「リユースPC寄贈斡旋プログラム」を立案。東芝情報システムと東芝ITサービス、BCNと連携し、「BCN ITジュニア賞」を受賞した工業高校を対象に、廃棄予定だったノートパソコン約80台を今年3月に提供した。一人につきパソコン1台の環境を実現することで、プログラミングの時間を増やし、ITを学ぶ生徒の技術向上を促すことができる。すでに来年も提供したいとの申し出があり、ジュニ協は継続的に一人1台環境を目指して、地道な支援活動の環(わ)を広げていく。

東芝ITサービスとBCNが寄贈したノートパソコンを手にする愛媛県立松山工業高校「メカトロ部」のメンバー。同校の山岸貴弘教諭は「(寄贈されたパソコンで)ITコンテストへの挑戦が可能になった」と喜びを表している