有力SIerの双日システムズ(小幡和徳社長)のクラウド型の災害復旧(DR)サービスが好調に推移している。サービスを始めて約半年間で、準大手クラスのユーザー企業を中心に10社余りから受注した。従来のリモートやテープ方式のバックアップに比べて、復旧速度が飛躍的に高まり、コストも1システム月額10万円からと低額に抑えたことがユーザー企業からの高い評価につながった。

西谷考弘 取締役
 双日システムズのクラウド型DRサービスの名称は「nDRクラウドサービス」で、グループ会社でネットワーク構築に強い日商エレクトロニクスやデータセンター(DC)サービス大手のさくらインターネットのインフラを一部活用するかたちでサービスを開始した。最大の特徴は、DR先のITリソースを活用して本番稼働できるという点だ。

 ユーザー企業の本番機が災害や障害で使えなくなった場合、従来のリモートやテープ方式のバックアップでは、まずは本番機の修復が先決となる。しかし、これでは「補修用部品の調達やシステム再構築で数週間かかることもざら」(木佐谷康・プラットフォームソリューション本部長補佐)という状況だった。その点、nDRクラウドサービスなら、最短6時間で復旧し、本番稼働にこぎ着けることができる。

 原則3か月はDR先で稼働させ、その後は客先に戻すか、さくらインターネットなどのインフラを活用したアウトソーシングサービスなどへ移行する仕組みをとる。

 昨年11月のサービス開始以降、比較的規模の大きいユーザーからの受注や引き合いが相次いだが、「今後は中堅・中小企業にも販売のすそ野を広げていくとともに、SIerやソフトベンダー(ISV)とも連携を深めることでシェア拡大につなげる」(同)。クラウド型DRサービスについては、すでに競合他社も参入していることから、顧客ターゲットや販路を広げていくことで先行者利益や規模のメリットの獲得を急ぐ。同事業では、向こう3年でユーザー企業50~100社、年商3億5000万円への拡大を目指す。(安藤章司)