IDC Japan(竹内正人代表取締役)は、10台以上のサーバーを導入する国内ユーザー企業を対象に実施したサーバー利用状況調査の結果を発表した。ハードとソフトを組み合わせた垂直統合型製品について、ユーザーの求める製品と実際に採用する製品の間にギャップがあることがわかった。

 IDC Japanは、垂直統合型製品のシステム構成要素を5カテゴリに区分けし、ハードウェアとその他の管理ツール(統合レイヤ1)、仮想化プラットフォーム(統合レイヤ2)、オペレーティングシステム(統合レイヤ3)、データベースソフト(統合レイヤ4)、アプリケーションソフト(統合レイヤ5)と定義した(図1参照)。

垂直統合型製品の構成要素と統合範囲

 ユーザー企業が挙げた「垂直統合型製品に求める最適な統合の範囲」は、ハードウェアからアプリケーションソフトまで統合したもの(統合レイヤ1~5)が最多だった(図2参照)。サーバーベンダーが提供する垂直統合型製品も、統合レイヤ1~5が多い。

垂直統合型製品に含まれるシステム構成要素の最適な範囲

 しかし、実際にユーザー企業が採用している、もしくは採用予定がある垂直統合型製品は、ハードウェアからデータベースソフトまでを統合したもの(統合レイヤ1~4)だった。

 ユーザーが求める製品と、サーバーベンダーがラインアップを充実させている製品が同じなのにもかかわらず、実際に販売が伸びているのはアプリケーションソフトを除いた製品であるという結果が出た。IDC Japanは、統合されるアプリケーションの機能やコストなどが、ユーザー企業のニーズに合致していないと指摘している。

 また、他社製品への乗り換えが困難なシステム構成要素として、ユーザーは「データベースソフト」「サーバー」「オペレーティングシステム」「アプリケーションソフト」を認識。IDC Japanは、「サーバー」と「オペレーティングシステム」は標準化が進んでおり、差異化を追求すると価格競争力が低下するので、ベンダーは「データベースソフト」「アプリケーションソフト」を中核に据えるべきだとしている。

 福冨里志サーバーリサーチマネージャーは、「IT部門が現在取り組んでいる最優先課題は運用管理の効率化で、垂直統合型製品の構成要素として統合運用管理ツールの重要性が増すだろう。中期的にはサービスを自動化し、負荷に応じてシステムリソースを動的に配分する機能を拡充することが不可欠」としている。(真鍋武)