ソフトバンクBB(孫正義社長)の仮想化ビジネスが好調だ。営業部門と技術部門が連携する専門チームを結成して、「VMware ThinApp」などヴイエムウェアの製品を中心に案件を獲得。これまでは、大企業を中心に獲得してきたユーザー企業のすそ野を広げ、2013年度(14年3月期)の売上高として前年度比200%の成長を目指す。

 ソフトバンクBBは、営業担当者と技術担当者がユーザー企業に出向いて予算の範囲内で実現するソリューションを提案するなど、営業部門と技術部門が連携する専門チームを結成して仮想化ビジネスを手がけている。専門チームの人員は約30人。そのチームの一員である山辺和篤・コマース&サービス本部仮想化ビジネス統括部仮想化ビジネスマーケティング部ソリューション推進課長は、「ヴイエムウェアの製品は右から左に流せば売れるというわけではない。そのため、営業と技術のスタッフが連携するようになった」と、専門チーム設置の理由を説明する。

 また、技術を担当する三ッ木恒幸・コマース&サービス本部MD第2統括部ソリューションテクノロジー部技術支援2課担当課長は、「最適なソリューションを提供するには、技術部門もユーザー企業に出向かなければならないと認識している」という。なお、山辺課長と三ッ木担当課長は、啓発活動や支援活動に年間を通して貢献した個人をヴイエムウェアが表彰する「vExpert Award 2013」を受賞した人物でもある。

 ディストリビュータである同社が、仮想化ビジネスに関しては顧客に直接アプローチして、ヴイエムウェアなどメーカーと組んで案件を獲得している。こうした事情から、従来は大規模な案件を獲得するケースが多かったという。三ッ木担当課長は、「今後は、Windows XPのサポート切れによるOSのリプレースが次々と出てくる。仮想デスクトップのニーズが出てくる」と判断。山辺課長は、「ユーザー企業のすそ野が広がる可能性があるので、新規顧客の開拓を図っていく」との考えを示す。また、これまでは同社がユーザーに直接アプローチする直販が中心だったが、これまでの案件の成功事例をもとに、販社とのパートナーシップの深耕でユーザー企業を増やしていくことも視野に入れている。

 同社は、2010年度から専門チームの設置で仮想化ビジネスを本格的に手がけるようになり、「2012年度の売上高が2010年度と比較して十数倍に伸びた」(山辺課長)という。今年度の売上高については、前年度比200%を見込んでいる。(佐相彰彦)

(写真左から)山辺和篤 課長、三ッ木恒幸 担当課長