日本貿易振興機構(JETRO)は、12月9日、中小・ベンチャー企業を対象としたイノベーション支援プログラム(SVIP)の第1回対象企業を10社選定したと発表した。SVIPは、日本企業が有するイノベーティブな技術や製品、ビジネスモデルを世界に広めるために、シリコンバレーを拠点とする活動への支援を目的としている。

 今回は18企業が応募。選定された10社のうち、IT系は5社で、M2M(マシン・トゥ・マシン)サービスのクラウド型アプリケーションプラットフォームを提供するイヴェンティット、分子モデリングソフトウェアと量子化学計算高速化ソルバのクロスアビリティ、高性能メニューコアを用いたリアルタイム・コンピュータ・ビジョン・システムのトプスシステムズ、クラウド型ビジュアルコミュニケーションサービスのニューロネット、ビッグデータの複雑ネットワーク解析と可視化のソフトウェアを提供するONTROX。このほか、製造業系が2社、バイオ系から3社が選定された。当日は、各社が米国のスタートアップ企業向けでみられるピッチイベント形式にならい、一社3分のプレゼンテーションを行った。

 SVIPの支援は、専門家による米国でビジネスを行う際のプレゼンテーションの指導、専門家によるビジネスモデル構築やマーケティングなどの支援、シリコンバレーに立地するスタートアップアクセラレータとの提携、取引先や投資家の紹介などで、初めて海外に進出する企業が抱える課題を解消するもの。

 JETROがシリコンバレーを選んだ理由は、全米のベンチャーキャピタル(VC)の約4割が投資していること、多数のグローバル企業が立地していること、新しいアイデアや技術を持った人が多く集まっていること。つまり、シリコンバレーにはスタートアップ企業に最適なエコシステムがあり、ここでの成功は世界市場の制覇につながるというわけだ。

 支援内容を紹介したJETROの加藤庸之理事は、「今回の応募者は若干年齢が高い。ただ、不屈のチャレンジ精神をもっている」として、さらに若年層のチャレンジへの期待を述べた。日本発、世界へ――。JETROは、来年以降も同様の支援プログラムの実施を予定している。(畔上文昭)

第1回イノベーション支援プログラム(SVIP)に選定された10社の代表。それぞれが事業内容を3分で紹介した