関西電力グループでシステムインテグレータの関電システムソリューションズ(田村和豊社長、KS-SOL)は、8月4日、情報セキュリティベンダーのファイア・アイ(茂木正之カントリーマネージャー)と提携し、標的型攻撃などの高度なサイバー攻撃に対するソリューションを提供すると発表した。

 ファイア・アイの「高度な攻撃に関する脅威レポート:2013年度版」によると、日本は世界で4番目に攻撃リスクの高い国。なかでも製造業が最大の攻撃対象になっている。製造業の事業所数が全国で最も多い大阪府は危険地域で、標的型攻撃に対するソリューションが最も必要とされる地域であることが提携の背景にある。

 KS-SOLの田村社長は、「標的型攻撃の対策は、ユーザー企業では手に負えないほど大きな課題になっている。また、標的型攻撃は常に進化しているので、当社の技術だけではユーザー企業の安心・安全を保障できないと考えていた。ファイア・アイの製品は、未知の脅威に対応しているのが魅力」と、ファイア・アイへの期待を語った。

 KS-SOLは、コンサルティングからシステム開発、インフラ構築、運用保守まで、ワンストップで提供することが強み。セキュリティ対策でも、コンサルティングからシステム構築、教育、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)などの取得サポートまで、ワンストップで提供している。そこにファイア・アイの製品を適用することによって、セキュリティ対策サービスに厚みをもたせるのが狙いだ。

 また、現在、関西を中心に事業を展開しているKS-SOLは、国内全域はもちろん、アジア、さらには米国への進出も計画中で、「グローバル企業とのパートナーシップを進めたいと考えていた」(田村社長)ことも、ファイア・アイとの提携を後押しした。提携にあたっては、大阪外国企業誘致センター(O-BIC)がファイア・アイの拠点誘致に動いた。ファイア・アイはその要望に応え、西日本市場を担う拠点を大阪に設置。大阪外国企業誘致センターの丸山新二事務局長は、「ファイア・アイとは、中小企業へのセキュリティ対策を通じて協力関係を深めたい」と語った。

 ファイア・アイの西日本拠点は、6人のスタッフで組織する。ファイア・アイの茂木カントリーマネージャーは、「KS-SOLというローカルキングと組むことによって、地域のニーズに対応していく」と、提携の狙いを語る。

 この提携は、官民一体の外資系ITベンダー誘致の成功事例でもある。これを機に、外資系ITベンダーが関西に進出しやすくなれば、関西のIT産業が活性化するとの期待も大きい。(畔上文昭)

左から、ファイア・アイの茂木正之・カントリーマネージャー、米ファイア・アイのスコット・マクラディ・アジア太平洋地域担当チャネル&アライアンス シニアディレクター、関電システムソリューションズの田村和豊社長、大阪外国企業誘致センターの丸山新二事務局長(大阪商工会議所国際部長)