TDCソフトウェアエンジニアリング(TDCソフト、谷上俊二社長)は、ソリューション型ビジネスの拡大に強い意欲を示している。このビジネスの形態は自社製品や他社製品を軸とする提案型のビジネスで、受託ソフト開発型のビジネスの対比となる位置づけだ。主力のPaaS型クラウドサービス「Trustpro(トラストプロ)」や、日本型タレントマネジメントシステム「HuTaCT(ヒュータクト)」、IT企業向け購買管理システム「BP-LINKS」、賃貸物件清掃・点検管理システム「ChakuChaku」など、TDCソフトの独自性を打ち出した製品群の拡充を進めている。

谷上俊二
社長
 この上期(2014年4~9月期)のソリューション型ビジネスの売上構成比は、10%弱で推移しており、「この部分の伸びしろが大きい」(谷上社長)として、引き続き独自色の強いソリューション型ビジネスを推し進めていく。他社にはないソリューション商材を揃えることは、利益率の向上にも役立っており、今年度(15年3月期)の1人あたり営業利益について、前年度比18%増の80万円の達成を視野に入れている。

 金融業界向けや一般法人向け、官公庁向けのアプリケーション開発事業は、上期ベースで売上高全体の7割余りを占めているが、こうしたカスタムアプリ開発の納入先についても「当社独自のソリューション型ビジネスの提案を積極的に行っていく」(同)ことで、ソリューション事業の顧客基盤を増強する。

 自社で開発したソフトウェアプロダクトのうち、とくに力を入れているのが日本型タレントマネジメントシステムのHuTaCTだ。人事管理システムを発展させたタレントマネジメントシステムは欧米ベンダーを中心に開発が盛んだが、「日本の企業風土に合わない部分が少なからずあった」(同)という。日本企業の多くは独自の人材評価指標をもっているためにカスタマイズ性が重視され、TDCソフトでは、こうした日本の人事課題に焦点を絞った国産のシステム開発に取り組んでいる。

 同社はITインフラ構築やネットワークソリューションなど技術力を生かしたり、ストック型の安定収益に貢献する事業も擁しており、ソリューション型ビジネスやアプリケーション開発との相乗効果を高めていくことで事業拡大を目指す。こうした取り組みによって今年度売上高は190億円、来年度(16年3月期)は200億円の大台乗せを狙う。(安藤章司)